エコノミークラス症候群に注意 車中避難で発症、水分や運動を
災害時の避難として自家用車内で過ごす場合は、エコノミークラス症候群への注意が必要だ。過去の地震では車中避難で発症し死亡に至った例もある。厚生労働省はウェブサイトで、軽い体操やストレッチをする、水分を十分に取るといった注意点を挙げている。 【写真】伝統の街並み、襲う火柱
厚労省によると、食事や水分を十分に取らない状態で、車などの狭い座席に長時間座っていて足を動かさないでいると、血行不良が起こり血液が固まりやすくなる。その結果、血の固まり(血栓)が血管の中を流れ、肺に詰まって肺塞栓などを誘発する恐れがある。 予防法としては(1)時々軽い体操やストレッチを行う(2)十分にこまめに水分を取る(3)アルコールを控える。できれば禁煙する(4)ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締めない(5)かかとの上げ下ろし運動をしたり、ふくらはぎを軽くもんだりする(6)眠るときは足を上げる―などが有効だとしている。 2004年の新潟県中越地震や16年の熊本地震では、マイカーなどで寝泊まりする間に死亡し、災害関連死と認定される例が相次いだ。