衝撃的な活躍…。欧州、今季大ブレイクの10代タレント10人。サッカー界の未来を背負う超逸材たち
FW:アレハンドロ・ガルナチョ(マンチェスター・ユナイテッド/アルゼンチン代表) 生年月日:2004年7月1日 市場価値:4000万ユーロ(約56億円) 今季リーグ戦成績:32試合7得点4アシスト 今シーズンのマンチェスター・ユナイテッドは守備の要であるリサンドロ・マルティネスの長期離脱やエースのマーカス・ラッシュフォードの絶不調など多くの想定外の出来事が起きている。こうしたネガティブな話題で溢れた一方で、よい意味で想定外だったのがアレハンドロ・ガルナチョの大ブレイクである。 この若きウインガーは、昨季の中盤以降からトップチームで出場機会を得はじめていた。しかし、ラッシュフォードとポジションが被っていることもあり、途中出場からの起用がほとんどだった。ただ、今季はラッシュフォードやアントニーの大不振、そしてジェイドン・サンチョの構想外の影響もあってガルナチョの序列がアップ。プレミアリーグ34試合を消化した時点で32試合に出場しており、その大半がスターターとしての起用である。 中でも今季のプレミアリーグ初ゴールである第13節エバートン戦のオーバーヘッドは、今シーズンのベストゴールの1つであることは間違いない。クラブOBウェイン・ルーニーを彷彿とさせる美しいゴールは、彼のキャリアのハイライトとして残り続けることだろう。 本職が左WGのガルナチョは本来カットインからのシュートを得意としているが、シーズン中盤からは右WGとしても起用されラッシュフォードとの共存も可能となった。右サイドで起用されると球離れの悪さも改善されるため新たな攻撃オプションの1つとなっている。プレーの幅が増えたことでより計算がしやすい選手となり、来シーズン以降も前線の軸として活躍することになりそうだ。
FW:サムエル・オモロディオン(アラベス/U-21スペイン代表) 生年月日:2004年5月5日 市場価値:4000万ユーロ(約56億円) 今季リーグ戦成績:31試合9得点1アシスト 今シーズンのラ・リーガでは、ラミン・ヤマルやパウ・クバルシらバルセロナ勢のインパクトも凄まじかったが、アトレティコ・マドリードからアラベスへとローン移籍しているサムエル・オモロディオンも強烈な印象を残した。第33節終了時点で31試合に出場しており、2桁ゴール達成間近というところにまで迫っている。 彼のプレースタイルは“怪物FW”という言葉がしっくりくる。身長193cmという驚異的なフィジカルとアフリカにルーツを持つ選手らしい身体能力を併せ持っており、この体格ながら馬力で相手ゴールにまで迫ることができる。最後の局面でのプレー精度には課題を残しているが、所属元のアトレティコ・マドリードにはいないタイプの選手だ。 来シーズン以降、ディエゴ・シメオネ監督の下での活躍が期待されている逸材はA代表にこそ選出されていないが、年代別代表では主力として活躍して結果を残している。直近のスペイン代表に招集されている3人のストライカーは全員30代であり、今後のことを踏まえると彼が将来のエース候補として台頭する可能性もあるだろう。