「日韓関係このまま放置できない」岸田首相会見6月15日(全文3完)
韓国の尹大統領と首脳会談を行う考えは
産経新聞:産経新聞の田村です。よろしくお願いします。日韓関係についてお伺いします。総理、先ほど出席を表明されたNATO首脳会議、韓国の尹大統領も出席される予定ですが、首脳会談を行う考えはおありでしょうか。韓国側は、いわゆる徴用工訴訟であるとか、慰安婦問題に加え、最近は政権交代のあとも竹島周辺のEEZ内で無許可の海洋調査などを行っています。そういう中で、首脳会談を行う環境は整っているというふうに総理はお考えなのか、お聞かせください。 岸田:まず、結論から言うと、ご指摘の首脳会談については何も決まっていないというのが現在の状況です。東アジアの厳しい安全保障環境を考えれば、日米韓、あるいは日韓、戦略的な連携をしていく、これは大変重要なことだと思っています。ですから、この非常に厳しい状況にある日韓関係をこのまま放置していくことはできないと考えています。 1965年の日韓の国交正常化依頼築いてきた日韓の友好、協力関係の基盤に基づいて、日韓関係を発展させていく必要があると思っています。しかしそのためには、旧朝鮮半島出身労働者問題をはじめとする日韓間の懸案の解決、これが急務であると考えます。国と国との約束を守る、これは国家間の関係の基本であるということ、これは再三申し上げているとおりであります。 冒頭申し上げたように、まだ首脳会談については何も決まっておりませんが、日韓関係を健全な関係に戻すべく、日本の一貫した立場に基づいて意思疎通を図っていくことは重要であると思っています。今現在、決まっているのはそこまでであります。 司会:それでは、以上をもちまして、本日の記者会見を終了させていただきます。恐縮ですが、現在挙手いただいている方につきましては、後ほど1問、担当宛てにメールにてお送りください。後日、書面にて回答させていただきます。ご協力ありがとうございました。 (完)【書き起こし】岸田首相会見6月15日