“レフティ”という武器は極めたほうがいい。全国に蔓延する「利き足でやったら、次は逆足」という指導は気になる
1960年以降の日本代表には、30年間以上も左利きの選手がいなかった
希少価値が高いレフティ。現在のA代表では久保(左)や中山(右)らが定着。(C)Getty Images
新生なでしこジャパンも、左SBの人選には苦慮している様子だ。池田太監督が初陣のアイスランド戦では、GKからFWまであらゆるポジションを経験してきた宝田沙織を抜擢。続くオランダ戦は、より経験値が高い宮川麻都を起用した。どちらも右利きで、ユーティリティ性が高い反面、まだ適性ポジションを探索途上の感が強い。 また世界一への到達前後からは鮫島彩が長く君臨してきたが、やはり右利きだった。女子は多くの強豪国が右サイドに強烈な突破力を持つ個を擁しているので、どうしても日本の左サイドは身体能力で分が悪くなりがちだった。 もっとも左SBのレフティ不足は、男子の歴史もあまり変わらない。1980年から1992年までの4バック採用時は、概ね都並敏史の指定席だった。都並は右利きだが、どうしてもこのポジションに定着したくて左からのクロスを磨き上げた。逆にアメリカ・ワールドカップ最終予選では頼みの都
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