箱根駅伝「山の神」出現の予感!國學院大浦野、東海大西田、法大青木の3強対決か
今井正人、柏原竜二、神野大地。箱根駅伝で「山の神」と呼ばれた男たちは凄まじかった。どんな劣勢でもひとりでひっくり返すと、チームに勢いを与える。そして、チームに総合優勝をたらした。ただの区間賞ではなく、超圧倒的な5区の区間賞。それが「山の神」の条件だ。 第96回大会は久しぶりに“神“が誕生する予感が漂っている。5区は第82回大会(2006年)から最長区間だったこともあり、今井、柏原、神野の3人が「山の神」と称賛されるほどの大活躍を見せた。しかし、近年はそこまでのインパクトを残した選手はいない。それでも、第93回大会(2017年)から従来に近い距離に戻ったため、初年度を含めると、3年連続で区間記録が誕生している。 第93回大会 1時間12分46秒 大塚祥平(駒大) 第94回大会 1時間11分44秒 青木涼真(法大) 第95回大会 1時間10分54秒 浦野雄平(國學院大) 前回は浦野雄平(國學院大)だけでなく、西田壮志(東海大)、青木涼真(法大)の3人が区間記録(1時間11分44秒)を上回った。3人は今回も5区での出場が濃厚。チームのために、「山の神」を目指して戦うことになる。 最も「山の神」に近いのが区間記録保持者の浦野だ。今季は5000mで13分45秒94、1万mでも28分25秒45の自己ベストをマークしており、トラックの走力は今井や神野の学生時代より上で、柏原に匹敵する。駅伝でも出雲が3区で区間3位(区間新)、全日本が2区で区間2位(区間新)と活躍した。 5区は2度目の挑戦になるが、本人は大幅にタイム短縮ができると計算している。昨季は夏に故障があり、走り込みが十分ではなかった。加えて、上りに関しては準備不足で、「平地の3kmと最後の5kmを頑張ろう」というプランで臨んでいたのだ。その点、今季は故障もなく順調にトレーニングを積んできて、起伏のあるコースを積極的に走り込んできた。そして前回の経験も生かすことができる。