種雄牛ってどうやって誕生するの? 枝肉の評価を基に選抜 長年の改良経て4系統に
取材後記
私たちが食べる和牛肉は、その牛の父となる種雄牛、母となる繁殖雌牛を選ぶところから始まる。牛それぞれの個性や特徴を生かした肉牛生産は、その子牛を繁殖・肥育する畜産農家や、種雄牛の改良に携わる業界関係者の努力の結晶となる。どの雌牛にどの種雄牛を交配するかで、和牛肉の魅力である質の良いさし(脂肪交雑)などを作り上げることができる。 和牛の種雄牛の改良が進む一方、消費者の和牛肉離れは加速している。畜産農家や業界関係者の思いが詰まった和牛肉が消費者に届いていないようにも感じられる。 次世代を担う「スーパー種雄牛」の誕生が畜産農家の経営を支え、消費者に選ばれる和牛肉として注目が広がることを期待したい。 (廣田泉)