「別学は埼玉の特色」県立高校の共学化問題で県議は反対が多数 有志団体がアンケート
■保護者は大半が反対
県立高校の共学化問題では、12校ある男女別学校生徒の保護者代表が保護者を対象にしたアンケートを実施し、結果を県教育委員会に提出している。この際、県男女共同参画苦情処理委員からの勧告に対する県教委の報告に際しては、保護者の意見を十分に検討することを求めた。
アンケートは別学校10校の保護者に共学化①賛成②反対③どちらでもない-を問うもので、5~9割が共学化に反対だった。反対が最も多かったのは浦和高の93・5%。次いで浦和第一女子高の90・6%。最も少なかったのは鴻巣女子高の55・8%だった。
熊谷高と熊谷女子高では「共学化反対意見が多数を占めることが予想される」などとして、アンケートを実施しなかった。
共学化賛成の意見には「異性とともに学ぶことが異なる価値観を理解し、自己表現を発揮できる人材育成につながる」などがあった。一方、共学化反対では「生徒と保護者から多数の支持がある別学を廃止することは、多様性を尊重する現代において矛盾する行為」などとなった。
■埼玉県立高校の共学化問題
県男女共同参画苦情処理委員が令和5年8月、県教育委員会に「県立高校の共学化が早期に実現されるべきである」との勧告したことをきっかけに問題化。県教委は6年8月末までに勧告に対する報告が求められている。県教委は当事者の声を聴くため、男女別学校の生徒や保護者の意見聴取を実施したり、県内の中高生とその保護者を対象にしたインターネットアンケートを行ったりしている。