「偏差値2~3上の大学に入るために1000万円かけますか?」大学進学実績から見る“中学受験のコスパ” GMARCH合格者には公立高校出身者が多い理由
「受験はこりごり」と大学附属校からの内部進学を目指すのはもったいない
中学受験ルートはコスパが悪いだけではない。ブームの弊害で競争は過酷になっている。まだ幼い小学6年生の子供が中学受験を乗り切るには、親の伴走が不可欠で、その負担も大きい。そのためか、「もう受験はこりごり」と、最近は大学に内部進学できる附属校の受験を考える親が増えている。 「中学受験も高校受験も、大学附属校、特にGMARCHの附属校の人気がうなぎ登りで、難易度が“異常に”上がっています。現在、GMARCH附属の中学は、偏差値(日能研)60前後に集まっていますが、同レベルの大学附属ではない進学校の大学合格実績を見ると、東大に数10人、早慶に100人単位の合格者を出しているのです。それがGMARCH附属校だと、一般に9割近くが上の大学に内部進学する。 もちろん、国公立や早慶に進学するには大学受験の荒波を乗り越える必要があるので、一概にどちらがいいとは言えませんが、附属校に進学する子のポテンシャルを考えると、もったいない気はします」(伊藤氏) 取材・文/清水典之(フリーライター)
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