「優秀なプレーヤー」が「残念な管理職」に化けるのを防ぐ「3つの習慣」
習慣その3:最速で成長するための「思考法」とは
最後は、「自責思考」です。自分の仕事がうまくいかなかったときは、常に責任が自分にあると考え、改善に向けた手を打つようにしましょう。失敗した際、自分は悪くない、環境のせいだ、周りのサポートがなかったからだと思っていると一向に成長しません。 そんな思考のまま部下を持つようになったら、部下の失敗によってチームが目標に届かなかったとき、責任を部下に押し付ける最低な管理職になってしまいます。部下の成績が悪いのなら、それを踏まえて対策を講じるのが管理職の仕事。部下の失敗は管理職の責任です。 自責思考にはコツがあります。それは、何か失敗をしたとき、上司から言われる内容をあらかじめ想定し、それに答える形でこれからどうするのか改善策を先に考えておくことです。 ビジネスパーソンが最速で成長する方法は、上司によるフィードバックの回数を増やしてもらうこと。ただ、上司の時間にも限りがあるため、自分1人に何時間も関わってもらうわけにはいきません。 それなら、頭の中で上司とのやり取りを想定し、「こう言われたらこう返す」とか「上司だったらどうするか」をイメージしながらPDCAを回すと、成長速度が上がっていきます。 自分がチーム内で一番下の立場なら、失敗しても誰かがその尻拭いをしてくれるかもしれませんが、管理職ではそうはいきません。今のうちに、この自責思考を身に付けておきましょう。
プレーヤーとして成果を出すためにも超有効「3つの習慣」
最近は、「部下に寄り添う力が管理職には非常に重要だ」と言われています。たしかにそうかもしれませんが、だからといってその力を管理職になる前から鍛えるのは難しいでしょう。 管理職としてのスキルを上達させるには、やはり経験が鍵を握ります。プレーヤーの間に管理職の仕事をイメージしたところで、大した意味はありません。 プレーヤーでいるうちはプレーヤーとしての成果を出すことに100%集中すべきですし、ここまでに述べた3つの習慣は、プレーヤーの役割を果たすうえでも大切なことです。 本記事が、管理職を目指す人の助けになれば幸いです。1人でも多くの部下を成長へと導き、管理職としても活躍してください。
執筆:識学 上席コンサルタント 岩澤 雅裕