トヨタとパナ、街づくり事業で協業(全文1)デベロップメントとテクノロジーの融合
合弁会社の戦略
北野:それでは引き続きまして、私、北野のほうよりJV全体の戦略についてご説明をしたいと思います。JVの最終目的でございます、街全体での暮らしの新たな価値創出に必要とされるのは、不動産開発および一戸建て住宅はもとより、非戸建て、非住宅含めた建物を造る建設からなる、いわゆるデベロップメントの機能。加えて、リアルな空間を構成する製品、システムなどのデバイスアプリ。そして、それらを支えるデータやサービスなどのテクノロジー。その2つの融合であるというふうに思ってございます。 今回のJVによりまして、トヨタホーム、ミサワホーム、パナソニックホームズの住宅会社3社に、非戸建て、非住宅の建設機能を有する松村組、パナソニック建設エンジニアリングも加えた新たなデベロップメントの機能を、トヨタ、パナソニックが持つテクノロジーが支え、融合する形というのが実現するわけでございます。 具体的には、新会社では、住宅、建設、街づくりの3つの事業を推進いたします。住宅におきましてはトヨタ、ミサワ、パナソニックの3社がコアになることは元より、街づくりにおきましては各社が個別に持つ機能を融合させる形で建設につきましては松村組とパナソニック建設エンジニアリングがその中心となります。また、街づくりにつきましては、善循環する形で各社の事業機会ともなるという理解であります。 そして、新たなモビリティサービスカンパニーを目指すトヨタと、くらしアップデート業を目指すパナソニックのテクノロジー、ノウハウを最大限に活用することで、他に類を見ない、街全体での暮らしの新たな価値を創出してまいります。また、街づくりを中心とした新会社でのチャレンジを、両社の新たなビジネスの実証の場、あるいはショーケースとすることで、双方向での役立ちも果たしてまいります。 目指すべき街づくりは、スマート・ライフ・タウンであります。最先端の技術で高度に最適化された、いつまでも安心、快適、便利な暮らしを提供することであります。また同時に、日々アップデートされ、住まい手に満足を提供し続けていける街づくりを目指してまいります。 続いて、各事業の基本戦略について、今、少し詳しく説明をいたします。住宅につきましては、【3ブランド 00:15:55】の個性をいっそう光らせつつも、業界トップの競争力を実現してまいります。 建設につきましては、メーカーとして培ってきたノウハウを生かし、省人化、自動化などによる新しい建設の形を目指してまいります。街づくりはマネジメントやサービスの構造化によって、不動産価値の既成概念を超えた、新たな高付加価値化を図ってまいります。