「ゴジラ博 in 大阪」 破壊されていく大阪の景色は、東京破壊とは異なる強烈な印象を与える
心に刻むゴジラの原点
本年のノーベル平和賞が「日本原水爆被害者団体協議会」に贈られたのは記憶に新しい。こじつけるな、と言われそうだが、あえて「ゴジラは核の被害者」という原点を思い起こしたい。この視点が存在しなければ、ただの怪物映画である。ゴジラも凡百のモンスターの1匹にしか過ぎなかったであろう。70年も「主役」を張り続けられる根拠は、怖いとか強いとかだけではなく、この「存在の意味」によることが大きいと思う。より広島・長崎に近い大阪のゴジラ博では、ぜひ、この原点を深く心に刻んでいただきたいと切に願うものである。
追伸 ゴジラ博では、あちこちのコーナーで写真が撮れる。筆者も撮りまくったが、中でもビオランテの小さな模型が実に可愛らしくて、盆栽代わりに家に一つ欲しくなった。 □追記 「ゴジラ博 in 大阪」 会期:2024年11月2日(土)~12月2日(月) 時間:10:00~20:00(最終入場19:30) ※最終日は18:00閉場(最終入場17:30) 会場:大丸梅田店 13階特設会場(大阪市北区梅田3ー1ー1) 入場料(税込):一般・大学生1,300(1,100)円、 中高生900(700)円、 小学生700(500)円 、未就学児は無料 ※()内は前売り料金、前売りはイープラスにて11月1日(金)まで販売
毎日新聞客員編集委員 川崎浩