「PROXES Sport2」は、スポーツタイヤに求められる性能をすべて盛り込んだ「欲張りなタイヤ」でした【チューナーが試す最新タイヤ】
トータルでならミシュランやコンチとも向こうを張れる
「当社ではM4用として、TOYO以外に、純正品を含めてミシュラン/コンチネンタル/ピレリの4種類のタイヤ&ホイールを準備しており、同じクルマに装着してどのような違いがあるか、お客様へのフィードバックを含めて定期的に交換して試しています。正直、TOYOはこれまではミニバン、SUV向けのタイヤメーカーという印象で、ショッピングリストに載りませんでした。しかし、ドイツで作り込まれたタイヤという触れ込みもあり、試したところ、トータルでならミシュランやコンチネンタルとも向こうを張れる性能をもち、正直いい意味で期待を裏切られました」 プロファイル、ショルダーの形状を含めて国産タイヤよりはプレミアムタイヤの王道といえる欧州タイヤの考えを取り入れており、とくにコントロール性が優れている。さらにステアリングの応答性、乗り味を含めてトータルで不満がない。さらにウエット性能も高く、630psのFRであっても路面とのコンタクト性も秀逸。TOYO TIRESが掲げたコンセプトどおりのオールラウンダーな性能を持ち合わせている。
ドライ/ウエットともに欠点らしい欠点は見当たらない
「0km/hからのフル加速でも、純正タイヤでは3速まで横振りしますが、PROXES Sport2は3速で十分なトラクションが得られ、グリップの面も問題なし。低偏平ながら路面の凹凸に対しての吸収性も優れているのに驚きました。 プレミアムレンジのタイヤは、これまでも水はけをよくするために、さまざまなプロファイルが試されてきましたが、ここ数年、欧州銘柄を中心にトレンドと呼ばれるものがあり、それを加味したうえで、各社パターンに工夫を凝らして個性(性能)を引き出している印象です。PROXES Sport2もその新たな流れを組んだタイヤと言えるでしょう!」 ライフについては未知数だが、ドライ/ウエットも欠点らしい欠点はなく、欧州車ユーザーにも安心して勧められる1本だと太鼓判を押す。 「お世辞なくプレミアムスポーツタイヤとして世界に追い付いてきたタイヤです。ただし、多くの人にこのよさを認めてもらうまでは時間がかかるでしょう。けれど、ここまでのものができるのならば、進むべき方向は間違っていない。このまま邁進してほしいですね」 サーキットでタイムを競うのならば別の選択となるが、ソリッド過ぎないハンドリングは誰にでも受け入れられやすく、とくに高速道路を使って長距離を走るオーナーには好まれるはず。PROXES Sport2は欧州車の名門チューナーの心を確実に掴んだ。
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