14番、バーディーを決め笑顔を見せる馬場（撮影・足立雅史）

＜国内女子ツアー：樋口久子・三菱電機レディース＞◇第1日◇25日◇埼玉・埼玉・武蔵丘GC（6650ヤード、パー72）◇賞金総額1億円（優勝1800万円） 　22年全米女子アマチュア選手権覇者で、国内ツアーでプロ転向後2戦目を迎えた馬場咲希（19＝サントリー）は7バーディー、1ボギーの6アンダー、ツアー自己最少タイの66で回り、首位に1打差の2位と好発進を切った。 　今大会を制すれば、プロテスト合格者としてツアー最速優勝タイ記録となる。2週前の国内プロデビュー戦では優勝争いに加わりながら、最終日に失速。悔しさを糧とする。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　イメージ通りのプランを遂行し、馬場が納得の表情を浮かべた。パー5の4ホールのうち3ホールでバーディー獲得。176センチの長身を生かしたショットがさえ「ロングホールでバーディーを多く取れた。その部分のマネジメントがしっかりできた」とうなずいた。7、8番と続けてスコアを伸ばした後の9番パー5では、第3打をピン横5センチにピタリ。3連続バーディーでギャラリーを沸かせた。 　ホールアウト時点では首位に並んでいた。全組終了して2位となったが、「66」のスコアはアマ時代の23年Tポイント×ENEOSトーナメント第1日に並ぶ自己最少だ。「先々週（富士通レディース）よりいい感覚があった。好スコアが出ればという気持ちは大きかったけれど、ここまでいいスコアで回れるとは」と自分でも驚いた。 　22年の全米アマ女王。プロ1年目の今季は米下部エプソンツアーを主戦場とした。日本からの同行者はおらず、現地コーディネーターのサポートを受けながら転戦し、年間ポイントランキングは18位。来季の米ツアー出場権を得られる15位以内には届かなかったが、18戦で最高が2位、予選落ちわずか2度と奮闘した。自身で感じる変化について「食事をいっぱい取れるようになった。あと1日の詳細な予定を立てられるようになった」という。 　以前は試合当日、スタート時刻に合わせ漠然と会場入りしていたが、今では準備運動や練習メニューを綿密にシミュレート。「やるべきことが頭の中で完成されている。スタートまでスムーズになった」。周到に準備できるようになった。 　国内プロデビュー戦となった2週前の富士通レディースも好発進したが、優勝争いを盛り上げながら最終日に崩れた。「先々週の学びをしっかり今週に生かしたい」。今大会を勝てば、プロテスト合格者として笹生優花に並ぶツアー最速記録となる。今週こそ最後まで加速する。【奥岡幹浩】