【解説】トランプ氏、2度目の“暗殺未遂”か 大統領選挙への影響は?
近野解説委員 「トランプ氏と容疑者の距離は、約360メートルから460メートル離れていた。容疑者がいた場所からは自動小銃『AK-47』とリュック2つ、小型カメラが押収されています。押収された『AK-47』は非常に有名で、“人類史上最も人を殺した武器”ともいわれるほど、古くから広く出回っています。明海大学の小谷哲男教授によると、この銃は耐久性・携帯性が極めて高く、射程が約350メートルということですから、トランプ氏を狙ったとすればギリギリの距離。ひとつ間違えば、またトランプ氏が命の危険にさらされた可能性もあるというわけです」
■大統領選への影響は? 民主党は即座に“予防線”
鈴江奈々キャスター 「今回はシークレットサービスが対応したので事なきを得ましたけれども、大統領選挙への影響は出てくるのでしょうか?」 近野解説委員 「動機がまだよくわからず、公式の発表もまだないということもあって、まだ正直わかりませんが、今回の事件を受けてバイデン大統領は早速、『トランプ前大統領の安全を確保するため、シークレットサービスに必要な措置を確実にするよう指示した』と述べました。ハリス副大統領も『彼が無事で良かった。アメリカで暴力は容認できない』と、2人とも即座にコメントを出しています。これは事件が民主党政権への批判につながらないように予防線も張った形です」 「明海大学の小谷教授も『現段階では大きな影響はないだろう』としていますが、これまで事件の背景について詳しい発表がありませんので、容疑者の供述次第で影響があるかもしれないと分析しています」 「今のアメリカ社会の分断は非常に深いです。投票日に向けてこれがますます深まることも予想されますので、この先またこういう今回のような事態が起きないことを願うばかりです」