約9割が「老後のために最低限1000万円の貯蓄が必要」と回答…65歳以上無職の夫婦世帯「貯蓄平均は2504万円」に
65歳以上無職夫婦・1ヵ月の家計収支はどのようになっているか
続いては総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年（令和5年）平均結果の概要」より、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支を見ていきます。 ●毎月の収入 ・収入合計:24万4580円 ・うち社会保障給付（主に年金）21万8441円 ●毎月の支出 ・消費支出:25万959円 ・うち食料:7万2930円 ・うち住居:1万6827円 ・うち光熱・水道:2万2422円 ・うち家具・家具用品:1万477円 ・うち被服及び履物:5159円 ・うち保健医療:1万6879円 ・うち交通・通信:3万729円 ・うちその他:5万839円 ・非消費支出:3万1538円 支出合計28万2497円 ●毎月の収支 ・▲3万7916円 支出28万2497円に対して、収入が24万4580円。あくまでも平均ベースでは、毎月の赤字額が3万7916円となっています。 約4万円の赤字を老後30年続けるのであれば、必要な貯蓄額は1440万円と計算できます。 これは平均なので、実際には個別でシミュレーションすることが重要です。 支出の内訳をみると、例えば「食料:7万2930円」が多すぎると感じる方もいるのではないでしょうか。反対に賃貸住まいの方は家賃がかかりますし、医療費や介護費も見込みづらいものです。 収入源としての年金見込額を把握した上で、支出額は多めに見積もった方が安心です。それぞれで一度確認してみましょう。
老後資金を準備するために（ファイナンシャルアドバイザーからの提言）
現役世代はしっかりと働きながら、老後に備えなければいけません。 しかし、仕事にプライベート、子育てや住宅ローンなど、日々のタスクで将来のことはついつい後回しになってしまいます。 まずは少額からでも老後にむけて貯蓄を始めていくことが大切です。 たとえばiDeCoやNISAなどで毎月自動的に少額を積み立てることで、日々の雑務に追われることなく老後に向けて積立が可能です。 また、今のスキルを活かして楽しみながら副業を行ってみるのも将来への投資につながります。 本職以外のスキルを伸ばすことによって、今後の人生で大きなリターンを得られる可能性があります。 なんとなく無駄にしてしまっている毎日の時間を少しでも有効活用して、老後に備えてみませんか。
