フェブラリーステークスで優勝したヴァーミリアン。騎手は武豊、左が石坂正師＝２００８年２月

　０７年ジャパンＣダートなど、当時日本史上最多のＧ１級競走９勝を含む重賞１３勝を挙げたヴァーミリアンが、せん痛のため１２日に死んだことが１４日、明らかになった。２２歳だった。同馬をけい養していたノーザンホースパーク（北海道苫小牧市）がＳＮＳで発表した。 　同馬は０４年１０月に栗東・石坂正厩舎からデビュー。ラジオたんぱ杯２歳Ｓで重賞初制覇を飾った。３歳秋に砂上へと戦いの場を移すと、その才能が開花。２歳から８歳まで７年連続で重賞を勝つなど、ダート路線の最前線で戦い続けた。 　管理した石坂正元調教師は「うちの厩舎を支えてくれた馬でした。２２歳で死んでしまったのはちょっと早いかもしれませんが、ノーザンホースパークで余生を過ごせて幸せだったと思います。機会があるたびに会いに行っていました。もう少し生きてほしかったですけどね」と別れを惜しんだ。「全盛期は出たら勝つという競馬をしてくれていました。私にとって、石坂厩舎にとって、忘れることができない馬です」と愛馬を懐かしんだ。 　１０年末に引退後は種牡馬入りし、１７年まで活躍。１５年フェアリーＳ覇者ノットフォーマルや１７年サマーチャンピオンを制したラインシュナイダーを送り出した。１８、１９年にオーバルスプリントを連覇したノブワイルド、２１、２３年東京スプリントや２１年クラスターＣを制したリュウノユキナが後継種牡馬となっている。 　きょう１５日から来月３１日まで、ノーザンホースパーク内の馬房に献花台が設けられる。