昌平が埼玉県勢で51年ぶりに夏の日本一!ここまで無失点の神村学園相手に3発逆転勝利
8月3日、令和6年度全国高校サッカーインターハイ(総体)決勝がJヴィレッジスタジアムで行われ、昌平(埼玉)が3-2で神村学園(鹿児島)を下し初優勝を飾った。 【フォトギャラリー】神村学園 vs 昌平 1回戦から5試合を勝ち抜いてきた両チーム。神村学園はエースのFW14名和田我空(3年)がこの試合まで9ゴールと得点を量産。強度の高さと、決定力の高さで相手を圧倒してきた。対する昌平はMF大谷湊斗(3年)主将がゲームを組み立て、個人でもチームでもゴールをこじ開けられるサッカーで、全試合複数得点。準々決勝の桐光学園戦では土壇場で追いつくなど、窮地も乗り越えてきた。 そんな両チームによるファイナルは神村学園ペースで幕を開けた。高い位置でボールを奪いショートカウンターを繰り出した神村学園は次々と昌平ゴールに襲い掛かる。11分には名和田が惜しいシュートを放てば、14分にはCKからDF5新垣陽盛(3年)がオーバーヘッド。しかしどちらも昌平の守護神・GK 1佐々木智太郎(3年)がファインセーブでチームを救う。 攻めながらもゴールが奪えない神村学園だったが、それでもゴールをこじ開ける。16分、左サイドのスローインで相手の裏を取ったFW12徳村楓大(3年)がそのままボックスの深い位置まで切り込むと、マイナスの折り返しに走り込んだFW10福島和毅(2年)が右足で押し込みネットを揺らした。 相手の勢いに押されたまま先に失点してしまった昌平。しかしそれでも「決勝は気持ちの強い方が勝つ」と玉田圭司監督からの言葉通り、選手たちはここから流れを自分たちに引き寄せるタフさをみせる。 徐々に押し返し始めた昌平は35+1分、 MF14本田健晋(3年)が中央からドリブルで持ち運ぶと、右サイドでパスを受けたMF山口豪太(2年)が効き足の左足を警戒されている中で縦に勝負。右足でクロスを上げ切ると「豪太はなら絶対(クロスを)上げると信じて走り込んだ」と左から猛然とゴール前に走り込んだMF11長璃喜(2年)がジャンプしながらDFの前に入り込むと、「気合で触りました」と難しい体勢ながら右足で合わせる。これがゴール右に吸い込まれ昌平が試合を振り出しに戻した。 両者譲らず、同点のまま前半は終了。夏の王者を決める後半戦へ突入した。