これで公道を走れるの?"モンスター"タジマもお気に入りの電動原付ミニカー「T-mini」に乗ってみた!免許は?法規は?保険は?
T-miniのディティールチェック!
エクステリアは、田嶋伸博氏が「お気に入り」と述べるほどの完成度。ボンネットを備えており、原付ミニカーとしてはかなり乗用車テイストなデザインで、ミニカーとは思えないサイズ感を演出している。シンプルな構成ながらファニーな雰囲気も田嶋伸博氏お気に入りのポイントだそうだ。 全長約2.4m、全幅1.1mの極めてコンパクトなボディだが、前後に1.5倍すればそのまま軽自動車として通用しそうなデザイン。きちんとしたドアもあるため、カート感のある原付ミニカーとは一線を画している。 ドアを開けると一人乗りのコックピットが広がる。一人乗りなので1100mmという幅でも意外と窮屈感は無いが、ドアを閉めるとフロントウインドウも近く包まれ感はある。ただ、ウインドウ面積はフロントもサイドも大きめなので視界は良好だ。ちなみにAピラーに三角窓があるが、小さすぎるので視界的には無いよりマシ程度。 ドアの内側にはサイドポケットが用意され、その前端はドリンクホルダーになっている。また、集中ドアロックとパワーウインドウも備えており、原付ミニカーとしてはかなり充実した装備だ。 メーターはTFT液晶マルチディスプレイを採用。ディスプレイはバックモニターとしての機能もあり、バック時の後方視界を確保する。ちなみに、ルームミラーは無いが、走行時の後方視界は大きめのサイドミラーで十分と感じた。 ステアリングはDシェイプ2本スポーク。ベージュ系のインテアリアの中でブルーグレーとセラミックホワイトの組み合わせが目立っている。 ダッシュボード右下にはドライブセレクターはエアコンなどの操作系がまとめられている。操作パネルは左からプッシュスタートボタン、ヒーター(「PTC」素子ヒーター)、ハザードランプ、エアコン、風量、ドライブセレクターダイヤルの並び。ヒーターにしろエアコンにしろ、実質オートオンリーであまり細かい設定はできない。ドライブセレクターは、選んでいるモードの文字が光ってポジションを示すが、もちろんメーターにも表示される。 シートは前後スライドとリクライニング機構、3点式シートベルトを備える。シートリフターは無く、個人の体格による所が大きいものの、やや着座位置が高い印象を受けた。おかげで視界は良いのだが、若干メーターが見ずらかった。ただ、車高が1590mmあるので、それでもヘッドスペースには余裕がある。 また、シート表皮は合成皮革を採用。座り心地は悪くはなかったが、クッション性はそれほど高くなかった。 そして、意外に気になったのがシート右下に配置されたサイドブレーキ。日本は右ハンドルなのでサイドブレーキは基本的にシートの左側。T-miniが右側なのは左ハンドルの国の影響だろうか。右ハンドル前提でつい右側から乗り降りしようと思うと、このサイドブレーキが意外に邪魔になる。駐車場なら左ドアを使えばいいのだが、路肩などに寄せて止めた時など右側からしか降りられない場合は気になるのではないだろうか。 また、着座位置が高いためほぼ床の高さにあるサイドブレーキが意外と遠いのも気になった点だ。 原付ミニカーの性格上、スイッチ式の電動パーキングブレーキを採用するのはコスト的に厳しいと思われるが、足踏み式やダッシュボード配置のハンドブレーキならなお良かったのではないかと感じられた。 8本スポークのアルミホイールに、中国の大手タイヤメーカーCHAO YANG(チャオヤン)タイヤのラジアルRP82A(135/70R13)を装着。ブレーキは四輪ディスクを採用している。 フロントにマクファーソンストラット、リヤにセミトレーリングアームの四輪独立懸架サスペンションを採用することも含め、原付ミニカーにしてはなかなか豪華な足回りだ。 クオリティにしろ装備にしろ乗用車と比べてしまうと残念に感じるかもしれないが、T-miniはあくまで原付ミニカーであると考えるとむしろ充実した内容だ。一人乗りとはいえ、原付のコストでクルマの利便性と快適性を享受できるのだから十分以上と言えるだろう。
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