<春風を待つ―センバツ・宇治山田商>選手紹介/3 /三重
◇朝練で鍛えたミート力 中川春輝三塁手(2年) 高いミート力と、逆方向に強い打球を飛ばすのが持ち味の右打者。昨秋の公式戦11試合で計19安打とチームで最多級の安打を誇る。村田治樹監督からも「野球をよく分かっている」と評価が高い。 【写真で見る歓喜の瞬間】歴代のセンバツ覇者たち 「ミート力が上がったのは2年生から」と中川は振り返る。成長の秘訣(ひけつ)は、朝の自主練習だ。学校の始業1時間前に登校し、1年生らとティーバッティングなどを重ねた。振る機会が増えたことで「安定して打てるようになった」。 玉城町出身。二塁手などの経験もあり、複数の守備ができる器用さがある。ライバルは主将の伊藤大惺(2年)という。「つなぐ野球」を意識する山商の一員として、共に出塁率が高い伊藤を目標に置く。「逆方向に飛ばす力とミート力を生かして、甲子園でも活躍したい」と意気込む。 ◇声かけでチーム束ねる 伊藤大惺主将(2年) 昨秋の東海大会の中京(岐阜)戦、1点リードで迎えた最終回は、プレッシャーのかかる場面が続いたが、「最終回でもまだ点が取れるよ」「こっからよ」と前向きな言葉をかけ続け、チームの緊張感を切らさず勝利につなげた。 新チーム始動後、主将として理想のプレーについて考えようと呼びかけた。1年生も発言しやすい雰囲気を作ろうと、日々のコミュニケーションも欠かさなかった。その結果、練習後のミーティングで積極的に意見を述べる選手が増え、チームの結束につながったという。 遊撃手としては、送球に課題を自覚した。野球部OBで元プロ野球選手の江川智晃さんから「安定して捕るには姿勢を意識することが大事」と助言を受けて、練習で意識するようになった。チームの大黒柱としてプレーでも仲間の支えになるつもりだ。=随時掲載 〔三重版〕