見ていて歯がゆい井上温大…宮本和知氏「逆算の投球をできるように」
◆JERA セ・リーグ DeNA5x―4巨人=延長10回=(27日・横浜) 井上の投球は、本当に見ていて歯がゆいよ。一つひとつのボールは見事なのに、結果は4回3失点。「なんでこんないいボールを持っているのに打たれるの?」って。本当にもったいない。 【動画】井上温大、桑田2軍監督を相手に投球練習 3回桑原の同点ソロ、4回佐野の勝ち越し2ランは、1ボールから高めに浮いたカットボールだった。打者17人のうち、初球ボールが10人。打者有利のカウントで、ストライクを取りにいった甘い球でやられた形だよね。素晴らしい球を持っているんだから、それをどう使うか、だよ。 見ていて、捕手のサインにほぼ首を振っていなかった。自分の調子を一番分かるのは自分自身。クイックで投げたりボールを長く持ったり工夫は見られるけど、例えば「今日は真っすぐとフォークがいいからそれで勝負したい」と、どんどん意思を伝えてほしい。 昨年も、ファームでは打者が手も足も出ないような投球をするのに、1軍ではなかなか結果を出せなかった。ピッチャーは、いい球を投げにマウンドに上がっているんじゃなく、アウトを取りにマウンドに上がっているんだ。「この球で打ち取る」という逆算の投球ができるようになってほしい。球種も増えているし、ほれぼれするようなストレートがある。一皮むけてほしいね。(スポーツ報知評論家・宮本 和知)
報知新聞社