「子供が熱を出したので障害者用スペースに停めたら、老夫婦に怒鳴られました。私が100%悪いですか?」質問に回答殺到!?「当たり前」「子供がいたら許されるの?」の声も…実際どちらが悪いのか
では、実際「障害者用スペース」に障害者ではないクルマが駐車することは、ルール上どんな問題があるのでしょうか。
まず重要なのは、駐車場というのが多くの場合「私有地」であって、道路交通法の適用外であるということ。あくまでルールの主体は、店舗オーナーや土地管理者なので、その人が決めることであり、対応は千差万別です。 そのうえで、国の「障害者用スペース」に対する考え方の一例は、「道路の移動等円滑化に関するガイドライン」に示されています。 そのなかでは障害者用スペースのあるべき幅などを規定したうえで、看板表示について「一般の人の使用の抑制を図るため、身体障害者用駐車施設である旨を見やすい方法により表示するものとする」としています。 記載例では「車いす使用者など身体の不自由な方の専用駐車スペースです」という文言がありますが、この「専用」という記載について、法的拘束力があるわけでなく「一般の人の安易な使用の制限を目的に専用という表現で強調した事例」と注釈しています。 以上のことから、法的に「どちらが悪い」と決められるものではなく、結局モラルというあいまいな概念で押し引きするしかないので、「当事者同士でうまく解決してくださいね」という程度です。 ※ ※ ※ 人間というのは仲裁者がいないと、「私が正しい!あなたは悪い」「いや私こそ正しい!あんたが悪い」と、永久にケンカをし続けることになります。 一度ケンカを始めると、そのケンカの勝ち負けが世界のすべてを左右してしまうように脳が錯覚してしまいますが、周りから見れば些細なことです。カッと頭が血にのぼりがちな人は、運転中も「あおり運転」を起こす潜在的危険があるので、特に注意しましょう。 また今回の場合、投稿者の怒りのスイッチのきっかけは「確かに私に非があるかもしれない。でもその言い方は無いでしょう?」という思考回路です。 この「でもその言い方は無いでしょ」という思考回路は、夫婦ゲンカに関わらず、ささいなトラブルを泥沼化させる一番の原因とも言われています。この感情をグッと抑えるだけで、くだらない消耗戦で疲弊することはグンと減るかもしれません。それは一事が万事、運転中のトラブルでも同じことなのです。
くるまのニュース編集部
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