第93回選抜高校野球 東播磨 責任感養うチューリップ 一人一鉢育てる /兵庫
<センバツ2021> 第93回選抜高校野球大会に21世紀枠で出場する東播磨のグラウンド脇には、選手一人一人が世話をするチューリップの植木鉢が並んでいる。福村順一監督が約15年前から続けている取り組みだ。 植木鉢には選手の名前と「レギュラーをとる」、「スイングスピードアップ」などと、それぞれの目標が書かれ、2020年12月に植えた球根からは芽が出はじめている。 チューリップを育て始めたきっかけは、福村監督が加古川北高校の監督を務めていた当時、全国大会に出場する恩師の教諭からの何気ない勧めからだった。「何でもやってみよう」と育てやすいチューリップを選び、自ら育てたことで、選手たちへの指導方法にもつながることを実感した。それ以降は「生き物を育てる難しさから、責任感ややりがいを、植物の成長からは、気づく力を養ってほしい」と願い、選手たちにチューリップを育てさせるようになった。 直井千洋選手(1年)は「花は僕が育てないと咲かない。この花を任されているように、プレーでも責任感を心がけるようになった」と話した。【後藤奈緒】 〔神戸版〕