【動画解説】動きの遅い台風10号 大雨続く 熱帯低気圧に変わった後も影響が長引く
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台風10号は四国から紀伊半島に進み、1日(日)までには熱帯低気圧に変わるでしょう。ただ、熱帯低気圧に変わった後も動きが遅く、影響が長引く可能性があります。引き続き、土砂災害や河川の増水・氾濫、低い土地の浸水に厳重な警戒が必要です。
台風10号の影響で、すでに記録的な大雨となっている所があります。30日(金)正午までの72時間に、宮崎県では総雨量が800ミリを超えているほか、台風から離れた東海や関東でも、大雨となった所がありました。
台風は比較的ゆっくりした速度で東に進むでしょう。31日(土)から1日(日)にかけて四国を横断し、その後は紀伊半島に進んで熱帯低気圧に変わる予想となっています。熱帯低気圧に変わると風は弱まりますが、大雨をもたらすような暖かく湿った空気が居座ることには変わりありません。また、熱帯低気圧の動きが遅く、同じような場所で大雨が続く可能性があります。
30日(金)の夜から31日(土)にかけては、台風の北側や東側にあたる地域に活発な雨雲がかかるでしょう。北日本では、前線による雨の降る所がありそうです。
1日(日)にかけて、東海から関東を中心に発達した雨雲がかかる予想です。同じような場所で雨が長引き、総雨量がかなり多くなる可能性があります。1日(日)の午後になると、北陸にも雨雲がかかるでしょう。台風や熱帯低気圧の動きによっては、予想が大きく変わる可能性があります。
2日(月)にかけての予想降水量は、東海や関東で特に多くなっています。線状降水帯が発生した場合、予想を上回る大雨になるかもしれません。これまでにすでに記録的な大雨となっており、地盤が緩んでいる所もあります。引き続き、土砂災害や河川の増水・氾濫、低い土地の浸水などに厳重な警戒をしてください。(気象予報士・石上沙織)