思わず青田買い!【マンガ好きが大注目する新人作家22人】単行本化されていない名作も続々!
◆『恋せよまやかし天使ども』卯月ココ/講談社
学校で美少女と評判の桂おとぎと完璧男子の一刻(にのまえとき)。ふたりには裏の顔もあり……。完璧を装う男女のだまし合いラブストーリー。 「スタイリッシュな絵柄で今どきの恋愛を描いています」 推薦者 大型書店勤務 コミック担当S(こみっくたんとうえす)さん コミック担当は気付けば30年。中堅だと思っていたらすっかりベテランの域に。マンガはまだまだ紙で買ってしまうので、部屋中マンガだらけ。
◆『Build a chair』加藤羽入/祥伝社
セクハラで好きなチョコレートを食べられなくなった販売員、描きたい作品を描かせてもらえないマンガ家、鬱で休職中のOL……。現代女性たちの“生きづらさ”にそっと寄り添う短編集。 「私たちは無意識にいろんなことを諦めていたんだな、と気づかせてくれる。言語化してくれることにより無意識ではなくなる。仕方ないで片付けてはいけないのだ、今の時代は闘っていいんだと鼓舞してくれる作品」 推薦者 お笑い芸人 ニッチェ 近藤くみこ(こんどう・くみこ)さん 2005年、江上敬子とともにお笑いコンビ・ニッチェを結成。「王様のブランチ」(TBS)「スイッチ!」(東海テレビ)レギュラー出演中。四日市市観光大使。
◆『遠い日の陽』横谷加奈子/講談社
写真売買から始まる、令和的奇譚……。「モーニング月例賞2023年9月期」入選受賞作(※単行本未発売。コミックDAYSで配信中) 「横谷さんの作品に漂う淋しさと孤独は、甘さを伴っている。心細い人間が生きている世界は道や建物、景色さえ淋しく、また愛しいものであると伝わってくる。そんな中独特な設定で描かれる他者とのつながりには、めでたしではない本当の救いがある気がする。そして結局は、いつまでも横谷作品の淋しさの中にいたくなってしまうのだ」(鶴谷さん) 「フリマアプリで自分の幼少期の写真を売る『チヒロくん』と、なんとなく惹かれるものがあり、それを買った男子高校生の話。テーマとその昇華のさせ方に、新人の方とは思えないセンスを感じました」(佐久間さん) 推薦者 マンガ家 鶴谷香央理(つるたに・かおり)さん 『おおきな台所』でデビューし、第52回ちばてつや賞準大賞を受賞。『メタモルフォーゼの縁側』(KADOKAWA)でも多くの賞を受賞。 推薦者 テレビプロデューサー 佐久間宣行(さくま・のぶゆき)さん 話題の番組を数多く手がけるほか、演出家、ラジオパーソナリティとしても活躍。近著に『ごきげんになる技術 キャリアも人間関係も好転する、ブレないメンタルの整え方』(集英社)。