スライドルーフから現れる放水銃、全幅1800mmで走る姿も大迫力!|西部警察 西部機動軍団PART-1|サファリ 4WD
日産が生産・販売していたSUV・サファリ。1980年の初代デビュー以来、屈強なシャシーや優れたオフロード性能などが高い評価を受け、国内はもとより海外でも「パトロール」の名で人気を獲得してきた。そんな世界的に知名度の高いサファリは、西部警察でも特殊車両として活躍していた。 【画像29枚】圧倒的な存在感を誇り放水銃で犯人を追い詰める 西部警察に登場する特殊車両といえば、スーパーZやマシンRSシリーズなど、スポーツ系の「カッコいい」車両が多い。しかしサファリは、それらとは異なる圧倒的な存在感や完全無比の力強さで、視聴者たちをとりこにした。レッドのグラフィックを施したシルバーメタリックの無骨な車体には、敵を追い詰め、威嚇・攻撃するさまざまな特殊機能が装備されている。その中でもサファリ最大の特徴にして武器となるのが、ルーフからそびえ立つ2門の高圧放水銃だ。毎分1・45トン、左右合計で2・9トンの放水をすることが可能で、クルマ1台を軽く横転させるほどの水圧を誇る。しかも最大射程距離は100mにもおよぶのだ。 この放水銃が繰り出す強烈な「水攻撃」は、建物を破壊したり逃走に使う車両を横転させたりと大活躍。ときには、鳩村刑事の服に燃え移った炎の消火にも使用された。放水時には、「コードナンバー0112」と呼ばれるポンプ付きの給水タンク車を連結。このタンク車も圧巻で、全長は4mオーバー、そして最大6トンもの水を運搬することが可能だ。 全長は5m以上! 大迫力の無骨なサファリ そして、放水銃とともに空高くそびえ立つのが監視カメラ付き超高性能レーダーアンテナだ。カメラで撮影した映像は車内で見ることができ、50㎞四方を探知可能なサーチレーダーが犯人追跡・検挙に威力を発揮。ちなみに、放水銃とカメラ&レーダーアンテナは脱着式で、ルーフを前方にスライドさせることで設置可能。こんな奇想天外なギミックも、多くのファンを惹きつけた要因だったと言えよう。 そのほか、暗闇の犯人を照らし出すルーフ上のサーチライトや、水煙で敵の目をくらませるフロントバンパーの散水銃、盗聴・傍受が可能な電話交換台、最新式のコンピューターなど、放水銃以外も特殊車両にふさわしい装備が目白押しだった。 こうした数々の装備で特別車両機動隊の主要車種に君臨したサファリだが、その活躍期間はどの車両よりも短かく、そして少ない。デビューはパートⅠ第111話で、マシンXに続く第2の特別機動車両として登場。大門が放水銃を操り、金塊を強奪した犯人たちを隠れ家もろとも攻撃。そのほかを寄せ付けない破壊力に、視聴者たちは衝撃を受けたのだ。続く第112話にもサファリは登場。しかし放水銃は使われず、スライドルーフから大門が射撃するシーンが最大の見せ場となった。また、第115話では放水銃でセドリックを横転させたり、パートⅡ第18話では走行しながら監視カメラで路面電車の内部を撮影するなど、その力を余すことなく発揮してきたのである。 パートⅢではわずか3回の登場にとどまったサファリ このように、当初は頻繁に登場して活躍していたものの、その機会は次第に減り、パートⅢではわずか3回の登場にとどまったサファリ。とはいえ、その存在感と活躍は何者にも代えがたいもの。西部警察において欠かせない、動く司令塔なのである。 初出:ハチマルヒーロー vol.48 2018年 7月号 (記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
Nosweb 編集部
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