“中受”が正解? 中学受験を選ぶ前に知っておきたい、「高校受験」4つのメリット
首都圏では5人に1人が中学受験を選んでいます。 偏差値のよい学校に行ったほうが子どもの可能性を広げられるから、両親ともに中学受験をしてきたから、周りのお友達がやっているから、いい学校に行ったほうが幸せになれるに決まっているから……。 【画像】首都圏の「中学受験者数・受験率」の推移 もしそういった理由で当然のように「中学受験をする」と決めているのであれば、いったん立ち止まって「なぜ中学受験を選択するのか」「本当にうちの子は、中学受験をしたほうがいいのか」を考えてみましょう。 大事なのは、自分の子どもに合った選択ができることです。そのためにも、一度「高校受験と中学受験の違い」や「高校受験のメリット」を確認しておきましょう。
◆高校受験と中学受験、どちらを選ぶべきなのか
そもそも、中学受験と高校受験では、受験のシステムが違います。 高校は義務教育ではないとはいえ、ほぼ全員が受験して進学するので、高校受験浪人を生み出さないための構造的な仕組みが出来上がっています。 「全滅しないようにする=収容」という考え方のもとに進路指導が行われるのです。つまり、行きたい学校を受けるというより、受かる学校を受けるというのが高校受験の世界のある意味、常識です。そのために偏差値の輪切りによって受験校を振り分けられる傾向があります。その偏差値も、同じ学校でも高校のほうが中学より高くなるのは、母集団が大きくなるからです。よく、「中学受験でうまくいかなかったら、高校受験でリベンジさせる」という人がいますが、システムが違うので要注意です。 また、高校受験は当日のテストだけでなく、授業中の態度などが評価される内申点も重視されます。私学の推薦入試でも、学校が求める内申基準を満たしていることが、合格の可能性を高めます。さらに、女子校を中心に高校募集を停止する学校が増えていることから、より選択肢が多い中学受験を選択するという人も多いです。 こう書くと、中学受験のほうがいいのかと思われるかもしれませんが、もちろん高校受験のメリットもあります。