ディズニーランドに群がるヤバい人たち!その背景にある「チケット代の高騰」「年間パスポート廃止」というディズニーガチ勢のための課金システム
日本を代表するテーマパークとその周辺施設「東京ディズニーリゾート」(TDR)が新エリアオープンや料金値上げで、たびたびネットを騒がせている。 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、TDRをめぐる最近のトピックついてこう指摘する。 「ディズニーランドやシーが『体験格差』の基準のように語られることに違和感を持つ方も多いようですが、シンプルに『たまに凄く行きたくなった時、気軽に行ける場所であってほしい』と願っている方は多いはず。 今後、本当に富裕層をメインターゲットとして固定化してしまうのか、オリエンタルランドさんの動きに要注目ですね」 「若者のディズニー離れ」というワードがSNSを賑わせているなか、ディズニー離れに関して意見をお持ちの方に急遽取材を申し込んだ。 「ディズニー離れというと自ら去っていってるみたいですが、私は無理矢理『離された』という感じ」 こう話すのは35歳の重田香名さん(仮名)。保育園に通う子どもを持つ会社員だ。かつて年間パスポートを買って足繁く通っていたほどのTDRフリークだという。 「結婚してからは、経済的な理由と出産・育児でどんどんディズニー離れが進みました。行きたすぎて、夜見る夢の8割くらいがディズニーになったほど...」 ディズニーにはほとんど興味がなかった夫だが、結婚当初は香名さんの趣味に一定の理解を見せていた。 「巨額費用がかかるディズニーウェディングは却下されましたが、結婚後しばらくはたまに連れていってくれていました。利用するのは安いグッドネイバーホテル泊まりでしたけれど」 夫がたまにつき合ってくれるディズニー旅行に不満があった香名さんは、独身の時のノリのまま、友達との贅沢なディズニ1泊やお1人様での弾丸ディズニーを継続した。ところが、やがて夫はその楽しみを許さなくなった。 「月に15万くらい遣っていたので、夫は激怒しました。結局、彼がわが家の財布を管理することになってしまい、私は月に2万円のお小遣い制になりました。事実上の、ディズニー禁止ですよ」 マイホームの頭金としての目標金額を貯められたあかつきには、また自分の稼ぎを私に管理させてくれると約束した夫だったが、香名さんにとってディズニーに行けないストレスは大きくなるばかり。 しかし、そこから数年が経ち出産・育児を経て、ようやく子どもがディズニーを楽しめる年齢になったとき、「絶対に行きたい」という思いが加速したという。 「私が通いまくっていた頃よりもパークチケットはかなり値上がりしましたが、それでも行きたい気持ちを抑えられず、夫に泣きながら直談判しました」 保育園の友達で行ったことのない子が、周りにほとんどいなかったことから、子どもからも熱いリクエストがあった。マイホームに向けた貯金が順調だったこともあり、夫は2人の希望に応えようという姿勢を見せた。 「夫がディズニー旅行にかかる料金を試算し始めてくれたことは大きな進歩でした!でも、ホテルやパッケージプランの値段を見ては『は?、頭おかしい』『なに、このプラン。軽自動車買えんじゃね?』などと言って渋るばかりで...」 しかし、香名さんが子どもをダシに、現地ではなるべく節約するからと説得したところ、夫は何とか首を縦に振った。 「数か月前、夫は勤務先でTDRの福利厚生向けの割引サービスに応募して当選。敷地内のホテルにも割引価格で泊まれることになりました」 大した割引ではなかったが、「それがなければ断念していた」と夫は話したそうだ。 「旅行が決まってから、夫は食費を2割カットするよう私に言ってきました。旅行では贅沢するんだから!と」 そして、待ちに待ったディズニー旅行の数日前、夫は香名さんに想定外のリクエストをしてきた。 「当日はお弁当を作って持っていこう」と。 「パーク内は食べ物の持ち込みは禁止ですが、お弁当を食べて良いエリアがあります。お昼は私の手作り弁当ってありえます?朝から額に汗してキッチンは散らかるし、出かける前にはすでに、へとへとです」 ディズニーランドに入ってからは、まさかの!レストランの利用、買い食いとお土産の購入は禁じられた。 「子どもが『あれ欲しい』『これ食べたい』と言っても、全部却下。私も自分のお金を持っていっていましたが、『使い出したら雪崩のように使うんだから、絶対やめろよ』と……もう地獄です」 しかも、入場料爆上がりなはずなのに、この日のランドは、芋を洗うように混んでいた。 「アトラクションは240分待ちとかもあったし、歩くだけでも大変!スマホでアプリをずっとチェックしなきゃいけないし、お金を使うことも許されない。本当にキツかったです」 だが、何年ぶりかのディズニーに身を置ける喜びだけは大きかった。この雰囲気に、夫もきっと財布の紐を緩ませるはず……そう期待していた香名さんだったが、そうは問屋がおろさなかった。 夫の激しいディズニー批判と徹底したどケチぶりについては、後編で詳報する。 取材/文:中小林亜紀 PHOTO:Getty Images
【関連記事】
- 【続きはこちら】「ここはもう地獄よ!」私の愛した「夢の国」はいずこへ...ディズニーマスターだった妻の阿鼻叫喚
- 「離婚って!1年も経ってないじゃないか!」植物好きの田舎暮らしに憧れて「移住婚」してきた妻との別離に同情の余地なし!
- 「あんた!地元の青年団がそんなに大事か!」地域活性化のために集った男達は「ヘベレケ飲み」ばっかり!泥酔するだけならまだしも...妻の逆鱗に触れた「夫の次の行動」とは
- 「どうせ男の更年期なんでしょ!」愛する妻と娘達がいつのまにか「鬼化」。令和の時代、娘をもつ家庭で問われる父の威厳とは
- 「生理休暇なんて甘え!」「ピルはふしだら!」女の敵が女になる理由。60代母 VS 30代娘の確執に見る「自分はこんなに我慢してきたのに…」の呪縛