日本にも韓国のソン・フンミンのような絶対的な存在が必要? 冨安健洋が“超越した選手”を語る「1つの手、違った道」【アジア杯】
「良くない時ですら、帳消しにしてしまうクオリティ」
2月3日に開催されたアジアカップ準々決勝で、日本(FIFAランキング17位)は難敵イラン(同21位)と対戦。28分に守田英正(スポルティング)が先制点を奪って以降は、反撃に耐える時間が続いたなか、55分に同点弾、90+6分にPKから決勝点を許し、1-2で敗れた。 【PHOTO】日本代表のイラン戦出場15選手&監督の採点・寸評。後半は何もできずに敗戦。及第点は2人のみの低評価 あまりに悔しい逆転負けを喫した後、CBでフル出場した冨安健洋(アーセナル)が、取材に対応。終始苦戦を強いられたアジアカップを振り返り、こう語った。 「1試合目、2試合目は間違いなく、アジアのチームへの油断があったと思います。そのなかでイラクに負けて、そんな甘くないと痛感しながら3試合目、4試合目に向かっていった。そういう難しい状況に陥った時に何ができるのか。良い時は誰でも勝手に乗っていけるけど、良くない時にどれだけできるかは、僕はもっともっと後ろからやらないといけない。 あとは良くない時ですら、帳消しにしてしまうクオリティというか、能力があればって見方もできる。それは前の選手も後ろの選手もそう。良くない時も1人で守るだとか、勝手に1人で点を取っちゃうだとか、超越した選手になるのも1つの手、違った道。両方を目ざすべきだと思います」 圧倒的な個で打開できる選手と言えば、ソン・フンミン(トッテナム)などが例に挙がる。韓国の主将にして絶対エースは、準々決勝のオーストラリア戦で、後半アディショナルタイムに同点弾に繋がるPKを獲得すれば、延長戦でFKから決勝点を叩き込んでみせた。 同じプレミアリーグ、それもトッテナムの宿敵でプレーする25歳は、「昨日のソン・フンミンがまさにそう?」と訊かれ、「僕は試合を見てないんですけど、そうらしいですね。はい」と伝えると、続けて「彼は韓国が良くないなかで違いを見せて結果を出してきた。それが超越した選手かなと。日本にはまだそういう選手がいない?」という問いに、こう答えた。 「まだいないっていうのか、今大会は出てこなかったのかなっていうことですね」 チーム全体のレベルアップと同時に、苦しい状況を1人で打開できる絶対的な大黒柱は現われるか。日本がさらなる高みを目ざすうえで、1つのキーワードとなるかもしれない。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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