スイスのトレインジャーニー 山間を縫うように走る名列車
スポーツが盛んな美しい山岳リゾート地
【Day1-2】St.Moritz(サン・モリッツ) サン・モリッツ駅を降りると湿度のない爽やかな風が頬をつたう。スイス屈指の冬のリゾートとして有名なこの地は、“シャンパン気候”と呼ばれ、炭酸の泡のような爽快感ある天候、晴天率の年間平均が322日という過ごしやすい地域として知られている。 駅の目の前に広がるサン・モリッツ湖が街のシンボルであり、湖を囲む散歩道では犬を連れて散策する地元の人のほか、アスリートらしき人たちがランニングをしている。標高1,700メートルを超えるサン・モリッツはオリンピック選手の高地トレーニングにも使われており、今年のパリ五輪前にも走る姿があったという。冬は凍った湖の氷上を馬が走るレース「ホワイトターフ」や氷上ポロなども開催される。 ベルニナ山脈といくつかの湖が織り成す美しい景色は夏、冬ともに魅力があり、歴史的には約160年前にウィンターツーリズムが栄えた。クルム・ホテルの創業者が英国人ゲストに、イギリスの暗い冬とは違う晴れの日が多いサン・モリッツの快適さを伝え「もし冬のスイスに満足できなかったら宿泊代はいらない」という賭けをしたという。 その話に乗った英国人は太陽が眩しいスイスの冬に魅せられ、評判が広がり瀟洒なリゾート地として一目置かれるようになったのだ。中心地のドルフ地区にはブランド店や五ツ星ホテルが軒を連ね、プライベートジェットが離着できる飛行場もある。そんな華やかさと大自然が織り成すゆったりとした時間の流れを兼ね備えたバランスのいい山のオアシスだ。
爽やかな風が吹くリゾート、サン・モリッツの必訪スポット4選
高台の優美なクラシックホテル ◆Suvretta House(スヴレッタ・ハウス) 自然公園にある「スヴレッタ・ハウス」は、静寂を求めるセレブに愛されている5ツ星ホテル。 山間に建つ城のようなエレガントな佇まいと創業1912年から変わらぬ温かなホスピタリティーでゲストを迎える。 チェックインを済ませ部屋に入ると、窓から見える山と湖の景色が一枚絵のようで、時間を忘れて眺めていたくなる。 メインダイニング「グランドレストラン」や伝統的なスイス料理が味わえる「スヴレッタ・シュトゥーベ」など美食を満喫し贅沢な時間が流れる。 ホテルはゲレンデと隣接し近くにハイキングコースもありアクティブに楽しめるのも嬉しい。 Suvretta House(スヴレッタ・ハウス) 所在地 Via Chasellas 1, St. Moritz 電話番号 +41 81 836 36 36 客室数 171室 料金(1室) 493スイス・フラン~(2名利用の場合) ●2025年夏は改装のためクローズする予定