朝日を受け姿を変える大江山の雲海 鬼嶽稲荷の眼下に絶景
丹後天橋立大江山国定公園の一角にある京都府福知山市大江町の大江山連峰で、雲海が出始めた。同町北原の鬼嶽稲荷神社では6日早朝、約30人が訪れ、幻想的な雲海の絶景に見入った。 雲海は放射冷却の影響で、空気中の水分が霧となり、盆地や谷筋などにたまって発生する。昼夜の寒暖差が大きい日の朝に見ることができる。 標高640メートルの鬼嶽稲荷では、日が昇る前の暗いうちから、乳白色の霧が立ち込め、次第に下界の山々を覆い、海に浮かぶ小島のようになった。 午前6時ごろ、太陽が昇り始めると、雲はオレンジ色に染まっていった。 大阪など遠方から訪れた人たちもいて、一眼レフカメラやスマホで撮影しながら、今季初の本格的な雲海の出現を楽しんでいた。 「大江山には1シーズンに1回来るか、来ないか」だという大阪府の会社員、吉川さん(49)は、「きょうは雲も無く、太陽がしっかりと出て、ラッキーでした」と喜んでいた。 大江山に詳しい自然公園指導員の赤松さん(71)=同町金屋=は「前線が南に行ったので、きょうは気温差もあり、遠くまできれいに雲海が見えました。今後、気温が下がると、雲海が出る機会が増えるでしょう」と話していた。