第二次石破政権のカギとなるのは「来夏の参院選」 総選挙で与党大敗の理由をジャーナリストが解説
選挙結果は与党の大敗でした。自民党と公明党の当選者数が過半数を18議席も割ってしまいました。代わりに野党の立憲民主党や国民民主党が議席を大きく伸ばしました。 この選挙結果のままでは、少数与党の石破政権は何も決められなくなります。そのため、国民民主党の政策を取り入れることで、予算などの重要法案を成立させようとしています。 それで当面の政権運営はできたとしても、政権が不安定であることに変わりはありません。注目されるのは、来年夏の参議院議員選挙です。そこで再び負けると、石破政権は終わるでしょう。そのあとがどうなるかは、わかりません。日本の政治は新しい安定の前の混沌とした時期を迎えつつあるのかもしれません。 「解散総選挙」とは? 解散とは、衆議院議員の地位を任期途中で失うことをいう。憲法では、衆議院で内閣不信任案が可決されたときには、内閣総理大臣は内閣の総辞職か衆議院の解散を選ばなければならない。また、天皇が内閣の助言と承認により衆議院の解散を行うとあり、内閣の責任者である総理大臣にはいつでも解散する権利があると解釈される。多くの解散はこの解散権を使って行われる。総選挙とは衆議院議員選挙のことで、解散の後、40日以内に行われる。 〇一色 清 ( いっしき・きよし)/ジャーナリスト。朝日新聞経済部記者を経て、「アエラ」編集長などを歴任。「報道ステーション」「グッド!モーニング」(ともにテレビ朝日系)のコメンテーターも務めた。
一色清