Netflix話題作に関わるプロデューサー、髙橋信一の思考。『地面師たち』『ONE PIECE』製作の裏側
「次は何が出てくるのかという期待に応えていきたい」
―言いづらいんですが、僕はNetflixが好きすぎるゆえにNetflixにはかなり厳しい目を向け、発言してきた人間でして……。 髙橋:もちろん知ってます! 発言、スクリーンショットしてますよ(笑)。 ―うっ……。でも僭越ながら最近のNetflixは、作品だけでなく業界全体へのポジティブな影響も含めすごいと感嘆しています。髙橋さんが入社してから、変わったと感じることはありますか? 髙橋:映像業界やお客様が「Netflixだからできること」を以前にも増して期待していただいていることは感じています。ただそれはこれまでの『全裸監督』『今際の国アリス』『浅草キッド』『First Love 初恋』や『サンクチュアリ -聖域-』などを通しての積み重ねがあったからこそですし、その蓄積が『シティーハンター』『地面師たち』や『極悪女王』のヒットにもつながっていると思います。 毎回観客の皆さんの期待値を更新しているのであれば嬉しいですし、今後もみなさんの「次はどんな作品が出てくるんだろう」という期待に応えていきたいと思います。 ―これからの期待作といえば『イクサガミ』ですね。 髙橋:『イクサガミ』は僕がこれまで手がけてきた製作規模感を大幅に更新しているのでお楽しみに。監督には藤井道人監督たち、岡田准一さんが主演に加えプロデューサーも兼任していますが、「時代劇をアップデートする」という目標を持って、アクションや時代劇性などものすごく研究をしたうえでいまだからこそできる新しいチャレンジをたくさんしてくれています。すごいですよ。 ―楽しみです! 最後に、Netflixでの今後の計画や意気込みを教えていただけますか。 髙橋:クリエイターの皆さんあっての作品づくりですので、より多くの才能あふれるクリエイターの方々とシリーズ・映画・バラエティの垣根なく新しい挑戦を仕掛けられるように心がけたいです。そのうえで、『地面師たち』や『極悪女王』に驚いてくれたお客様に、「さらにこうきたか!」と思っていただけるような作品を来年以降も出していけると思います。 直近だと弊社のプロデューサーである岡野(真紀子)のアイデアから生まれた完全オリジナルの『さよならのつづき』(11月14日(木)よりNetflixにて独占配信)があったり、大ヒットをした恋愛リアリティショー『あいの里』シーズン2(11月5日(火)よりNetflixにて独占配信)が帰ってきたり。来年も『イクサガミ』だけでなく『新幹線大爆破』や『グラスハート』、映画『Romantics Anonymous(英題)原作の新作ロマンスシリーズなど多くの期待を良い意味で裏切り続けるラインナップが待っていますのでぜひ期待していただければと思います!
インタビュー・テキスト by ISO / 撮影 by 上村窓 / 編集 by 生田綾