「Core Ultra 200Sプロセッサ」のパフォーマンスが安定しない? Intelが原因と対策を公表
日本では10月25日に発売されたIntelの「Core Ultra 200Sプロセッサ」(開発コード名:Arrow Lake-S)のアンロック版。PC USERでは同日、その最上位モデル「Core Ultra 9 285K」と、エントリーモデル「Core Ultra 5 245K」の先行レビューを公表した。 【画像】対策の概要 しかし、PC USERを含む各種メディアのレビュー(テスト)結果を見てみると、同じテスト内容でも結果が顕著にばらつき、結論も二分されてしまった。その結果はIntelの想定(内部テスト結果)とも異なったことから、当社では10月26日(米国太平洋時間、以下同)から調査を開始。12月18日に、調査結果と問題への対応状況を公表した。
原因1:OSに適切なPPMパッケージが適用されていない
最近のCPUは、OS(Windows)の電力設定によって挙動が大きく変動する。OSの設定は、CPUベンダーが提供するソフトウェアを通してCPUに反映される仕組みだ。ソフトウェアは「Perfromance and Power Management(PPM)パッケージ」と呼ばれており、Windows Updateまたはチップセットドライバに内包される形で提供されている。 レビュー時、IntelはCore Ultra 200Sプロセッサ向けのPPMパッケージを適切に配信できず、CPUの動作に問題を起こすことがあったという。同社の調べによると、この問題では推定で6~30%ほどのパフォーマンス低減を起こしていたとのことだ。 この問題は、10月24日に配信されたWindows 11(バージョン24H2)向けの更新プログラムで解消された。
原因2:Intel APOが効果を発揮しなかった
Intel CPUでは、一部のゲームタイトルに対してパフォーマンスを最適化する「Intel Application Optimization(Intel APO)」というソフトウェアを配信している。 Intel APOは、ゲームタイトルごとに最適化を実施しているのだが、Intelの調査によるとAPOを適用できる条件であっても、APO自身が「効果を発揮できない」と判断ししてしまい、最適化が実施されないケースが見受けられたという。この場合、推定で1~24%のパフォーマンス低減を起こしていたとのことだ。 本問題についても、10月24日に配信されたWindows 11(バージョン24H2)向けの更新プログラムで解消された。