電子処方箋に“異なる医薬品名”、約2年で7件 原因は「設定ミス」
厚生労働省は12月19日、電子処方箋を受ける薬局側のシステムで医師の処方と異なる医薬品名が表示された例がこれまでに7件報告されていると明らかにした。20日から24日まで電子処方箋の発行を停止し、一斉点検を行っている。 【画像】設定を誤った2つのパターン 原因は、医療機関や薬局における設定の誤りだった。医療機関が独自に設定した“ハウスコード”と規定のコードの設定を誤ったケースの他、システムにコードが登録されていない医薬品に対して医療機関が仮のコード(ダミーコード)を付与したために異なる医薬品名が表示されたケースがあった。 一斉点検では、設定が正しく行われていることを確認した後、厚生労働省へ報告。同省は25日以降、対応済みの医療機関をWebサイトで公表する。公表された医療機関以外は、電子処方箋を発行できなくなる。 厚労省は、併せてシステムベンダーに対してもコードの使用について報告を求めており、同様に結果を公表する予定だ。 電子処方箋は、紙で発行していた処方箋を電子化することで情報がリアルタイムに登録され、医療機関や薬局が重複投薬や併用禁忌(飲み合わせの悪い薬の組み合わせ)を発見しやすくする仕組み。2023年1月26日に運用がスタートしたが、今年11月に発行された処方箋、約7500万枚のうち、電子処方箋は約11万枚と全体の0.15%にとどまっている。
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