<佐倉綾音>「らんま1/2」インタビュー(1) 小太刀役に懸ける思い 大ファンだからこその重圧と責任 精いっぱいの“高笑い”を
「島津さんの小太刀のお芝居は、本当に絶妙なバランスで成り立っていて、ものすごく突飛でクレージーなのに上品さがあり、声の伸びがとんでもなくあるんです。言っていることは理解しがたいのに爽快感があるというか。そんなの島津さん以外に表現できる人がいるんだろうか、というプレッシャーは大きくて」
佐倉さん自身、「らんま1/2」の大ファンであるからこそ「後任キャストとしてこんなことを言っていいのか分からないのですが、島津さんの小太刀を聞きたかった人の気持ちが痛いほど分かる」と率直な思いを語る。
「だからこそ、受け入れてもらわなくてもいいから、皆さんの違和感にはなりたくなかったんです。島津さんの声をたくさん聞いて、島津さんの声への憧れを自分に落とし込んでいきました。そこに乗っかる感情は絶対に真似できないもので、島津さんが乗せた感情は島津さんのものだし、私が乗せる感情はどうしても私のものになってしまうので、そこをオリジナリティーとして、なんとか。そのほかは、島津さんの小太刀を好きな方にストレスを与えない音作りをかなり意識しました。ただ、私は声質に特徴があるタイプなので、個性を殺しても殺しきれない部分は、ちょっと悔しい思いもしました。収録当日は、先輩たちに負けない大きい声で精いっぱい高笑いしようという思いで臨みました(笑)」
インタビュー(2)へ続く。