<佐倉綾音>「らんま1/2」インタビュー(1) 小太刀役に懸ける思い 大ファンだからこその重圧と責任 精いっぱいの“高笑い”を
高橋留美子さんの大ヒットマンガ「らんま1/2」の“完全新作的アニメ”が日本テレビで10月にスタートした。同作は、1989~92年にテレビアニメが放送されており、テレビアニメ化されるのは約32年ぶり。新作アニメは、早乙女乱馬役の山口勝平さん、らんま役の林原めぐみさん、天道あかね役の日髙のり子さんら声優陣が続投する中、九能帯刀役の杉田智和さん、九能小太刀役の佐倉綾音さんら新キャストの出演も話題になっている。“1989年版”アニメで島津冴子さんが演じた九能小太刀役を受け継いだ佐倉さんに「らんま1/2」への思いを聞いた。 【写真特集】「らんま1/2」 新作の小太刀も強烈! レオタード姿でバラくわえ カットを一挙に
◇らんまに憧れた少女時代 「らんま1/2」は「元気がない時でも会える友達」
「らんま1/2」は、「うる星やつら」「めぞん一刻」などでも知られる高橋さんが1987~96年にマンガ誌「週刊少年サンデー」(小学館)で連載。水をかぶると女性になってしまう高校生格闘家・早乙女乱馬と許嫁(いいなずけ)の天道あかねらのドタバタした日常が描かれた。
佐倉さんにとって「らんま1/2」は、「出会いがいつだったか覚えていないくらい、人生に当たり前にある作品」だったという。
「最初に出会ったのは原作で、子供の頃、通っていた塾にマンガが置いてあったんです。そこで『らんま1/2』や『犬夜叉』を読んでいて、小さい頃は『らんま1/2』の中でもらんまがずっと好きでした。というのも、中性的なキャラクターがずっと好きで、私自身ボーイッシュで一人称を『僕』と称して過ごしていたので、らんまは私にとって理想というか、『自分もこうだったらいいな』と思いながら見ていたんです」
佐倉さんは、過去のインタビューで「小学生時代はマンガ家志望だった」と語るほどマンガ大好き少女だった。そんな佐倉さんは「らんま1/2」の魅力を「元気がない時でも会える友達みたいな感覚」と表現する。
「個人的に、疲れている時でも読めるのが、高橋留美子先生作品の魅力だと思っています。とにかくマンガ表現が巧みなので、こちらが努力をしなくても全部頭に入ってくる。それはもう伝統芸能というか、語り継がれる、受け継がれる名作としての圧倒的条件なのかなと。どんな条件下の人でも、しっかりと100%受け取ることのできるエンタメを先生がどのように描かれているのかは分からないのですが、本当にすごいなと思います。シリアスなシーンだったとしても必ずカタルシスが用意されていて、読み終わった後、すてきな気持ちになって、明日からまた頑張れる!という気持ちになれるところにとても安心感がありますし、何回でも読みたいなと思えます」