「1000分の1も怒らなくなりました」名門野球部の“熱血コーチ”だった男が女子野球部の監督に?…37歳指導者が驚いた「男女のギャップ」
選手に聞く「監督は厳しい? 優しい?」
そんな水野に、ストレートに訊く。 ――監督は厳しい? 優しい? ふふふと、はにかみながら「いろいろです。怖いときもありますけど、ちゃんとわかるように叱ってくれるのでありがたいです」と答える。その水野が、こう覚悟を示した。 「自分たちは聖光のスタイルで野球がしたいからここに来たので。聖光の教えが染みついている監督なんで、野球の技術だけじゃなくて人間力も大事にされているんだなって思いますし、私たちにぴったりの監督さんです」 取材の日、練習の締めくくりとなる、監督によるミーティングが始まろうとしていた。 練習場の最寄り駅に、1時間に1本しかない電車が到着する時間が迫っていたため、監督をはじめスタッフ陣に挨拶をして帰ろうとすると「待ってください!」と、選手たちに止められた。 29人の部員が列を作り、丁寧に頭を下げてくれた。 「ありがとうございました!」 聖光学院の血は、そこに流れていた。 <次回につづく>
(「野球クロスロード」田口元義 = 文)
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