【独自解説】『北陸新幹線』関西延伸で“京都新駅”3候補地発表も、問題視される“カネと水” 地元住民に不安が広がる中、負担に見合うメリットの提示はできるのか?
京都の地下水は三方を山に囲まれていて、おおむね北から南に通っているのですが、『北陸新幹線』の新ルート候補の中には、そこを東西方向に横断するものもあります。そして、その場所の南のほうには、日本酒が作られている伏見酒造のエリアがあります。
トンネルが東西方向に走ると、北から南に流れる地下水が切れてしまうため、『伏見酒造組合』増田理事長は「水脈を切られると水の流れが変わる」と懸念を示しています。 「トンネルは地下水を引き込まないように掘削する」としていますが、過去には、1990年代に京都市営地下鉄・東西線の工事で地下水位に一時的な変化がみられるなど、影響が出ていることは事実です。
水の影響を受けるのは、酒造業界だけではありません。『京都の伝統を支える水』ということで、和菓子や湯葉など京都の伝統産業にも大きく関わっていて、水は京都にとって重要なものとなっています。
■記者が取材を通して感じたこと―
私の思いとしては、やはり「負担に見合ったメリットを提示できるか」ということだと思います。お金のことなどいろいろ問題はありますが、地元住民の方に「作って良かったな」と思ってもらえるような『北陸新幹線』の建設になってほしいと思いました。(報告:『読売テレビ』藤枝望音記者) (「かんさい情報ネットten.」2024年8月7日放送)
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