堀米雄斗にもきっとつながる、スケボーアイドルの「トリック」と積み重ね…清司麗菜の#skatelife
ちなみに、私ができるトリックでわかりやすいのは、ボードごとジャンプする「オーリー」、オーリーしながら体を180度回転させる「フロントサイド180」。あとは、平均台のようなレールと呼ばれるセクションにジャンプして飛び乗り、ボードの中心でレールを滑る「バックサイド・ボードスライド」の三つだ。
プロのトリックは、かなり難しい。でも、私がやっているトリックの積み重ねの先にあるのは確かだ。
例えば、堀米雄斗選手が披露したことで有名になった「ユウトルネード」。これはあくまでニックネームのようなもので、正式名称は「ノーリーバックサイド270ノーズスライド270アウト」という。これも、いろんなトリックが一つの流れの中で「合体」しているようなもの。詳しく見ていくとこんな感じだ。
・ノーリー=乗っているデッキの後ろの部分からジャンプ。
・バックサイド270=後ろ向きに270度回転させてレールに乗る
・ノーズスライド=ボードの先端部分で滑る
・270アウト=レールから降りるときに270度さらに回転させる
という感じ。これを一つの流れでやるからすごい。だけど、私のトリックも確実にプロの人たちのトリックへとつながっていくのだ。
毎日乗ることが大切
「めちゃくちゃうまくなったね」
久しぶりに会った英樹さんと話す機会があった。この日は、英樹さんがスケートフィルムの撮影をしていて、このコラムの取材を兼ねて村上市スケートパークに行ったときにお話を聞くことができた。
もともと、フロントサイド180は、テレビで「1か月以内にマスターしよう」という企画で身に付けたトリックだ。なかなかメイク(=成功)することはなかったけれど、遅い時間まで事務所のスタッフさんに付き合ってもらったりして、なんとか完成した。
でも、新しいトリックを習得するのは難しい。新潟市にあって、ホームの「エアーマンスケートパーク」は屋外がメインで、天気にも左右される。公演のレッスンもあるし、休みの日に毎日滑るのは体力的にもキツいし、自宅からパークに行く移動手段も限られている。