サッカー日本代表・南野拓実が明かす「取り戻した自信」
日本代表に話を移すと、早くも26年北中米W杯のアジア最終予選がスタート。FIFAランク18位の日本はオーストラリア(同24位)、サウジアラビア(同56位)、バーレーン(同80位)、中国(同87位)、インドネシア(同133位)と同組になり、2位までに入ればW杯出場が決定する(3位、4位はプレーオフに回る)。 ――まずはホームで中国と、その5日後にアウェーでバーレーンと戦います。 南野「本大会出場枠が増えて予選がラクになったとはいえ、ストレートでW杯に行くには(グループで)上位2チームに入らないといけないのは変わらない。前回の最終予選でも一緒だったオーストラリアとサウジアラビアは簡単な相手ではないし、(今年の)U-23アジア杯で韓国に勝ってベスト4に進出したインドネシアも不気味。今、国内リーグがすごい盛り上がってるらしく、アウェーはどうなるかわからない。 そうなると、9月のこの2試合は絶対に落とせないし、重要になる。前回の最終予選は初戦で敗れて、その後、どれだけ苦しかったことか......(苦笑)。負けたら終わりという試合が何試合も続き、緊張感が半端なかったですからね」 22年カタールW杯では、グループリーグで優勝経験のあるドイツ、スペインを下したものの、決勝トーナメント1回戦でクロアチアにPK戦の末に敗れ、悲願のベスト8には届かなかった。南野は予選からレギュラーとして戦い、攻撃の中心としての活躍を期待されたものの、本大会では4試合で計57分間の出場にとどまった。そして、クロアチアとのPK戦では1番手のキッカーに名乗りを上げたが、相手GKにシュートを阻まれた。それらは悔しい記憶として刻まれているはずだ。 ――PK失敗については、その後の取材で「人生最悪の日だった」とも話していましたが、今はどういう記憶として残っているのか。 南野「もちろん、悔しい気持ちは忘れてないですし、あの失敗をそのまま終わらせたくない思いは強いです。 ただ、誰かの失敗って周りが心配するほど当人にとっては大したことじゃないっていうか、いつまでも引きずっているわけじゃない。当時は僕自身、クラブでもうまくいっていない時期でしたが、今はまた自信を取り戻して最終予選に臨める。今度こそ、自分の力を発揮してW杯でリベンジしたいという気持ちです」 ――あのPKは蹴らずに逃げることもできたのでは......。