Cookie 以降の世界。重視すべきはAI、測定戦略、リテールメディアのうち、どれ?
リテールメディアのその先へ
スパーク・ファウンドリー(Spark Foundry)のコマース担当エグゼクティブバイスプレジデントであるエイプリル・カーライル氏は、エージェンシーが長期的にCookieの代替案を検討するなかで、リテールメディアの成長もまた、「来るべき移行(による影響)を緩和する方法のひとつとなっている」と語る。 「(リテールメディアネットワークは)フルファネル・メディアパートナーとなり、真のクローズド・ループ・レポーティングによって検証され、アドレスを特定できる豊富なファーストパーティデータにもアクセスできるようになった」とカーライル氏は述べる。 同氏は、「エージェンシーがこうしたリテールメディアに関するインサイトを活用できれば、クライアントにオーディエンスプランニングやコマースアクティベーションを提供し、最終的に売上につなげることができる」とも話す。 また、「Cookie廃止によるもうひとつの結果は、エージェンシーが用いてきたターゲティングの欠陥を修正することでもある」と付け加えた。同氏によると、現在のターゲティングアプローチでは、エージェンシーはDSPで、たとえばターゲットとするオーディエンスが何を楽しんでいるか、といったような「仮説の束」を使って活動しているという。 「無数の異なるデータプロバイダーと、すべての異なるターゲティングパラメーターを横断することになる」とビール氏と述べ、「彼らがどこからデータを取得するのかわからないが、それらを用いてお金を使うことになる」と言う。 さらに、「理論的にはこれはうまくいくが、結果としてエージェンシーは精度が低く、間違ったターゲットに行き着くこともある」と同氏は言い添える。そのため、全体的に見ればこのような変化のいくつかは、エージェンシーと広告業界にとって「健全な」ものであるとも同氏は考えているようだ。 [原文:Independent agencies shift to post-cookie tools: AI, new measurement strategies and retail media] Antoinette Siu(翻訳:藤原聡美/ガリレオ、編集:島田涼平)
編集部