プロテスト合格から苦労の17年 女子プロの生き方/横山倫子の半生(後編)
新たな出会いがもたらした心境「許すこと」 そして夢…
2021年には新たな出会いがあった。群馬県みなかみ町で行われていたラフティングツアーに参加した際、新人ガイドとしてボートに付いてくれたのが今の旦那さん、廉太朗さんだった。 彼はNHKを退社し、アドベンチャーレーサーとしてプロチームを目指していた。後日、SNSで「トレーニング方法を教えてほしい」とメッセージが届き、アスリートとしてやりとりを重ねていくうちに意気投合。彼の前向きな考え方と真摯な対応に惹かれていった。「彼も就職して挫折や苦労を重ね、似たような立場からアドバイスをくれたり、両親が二人とも文筆業をしている影響からか、他人とは少し違った視点で助言をくれたり。常にポジティブに物事をとらえ、新しい目線に気づかせてくれる人です」 現在は妊活に専念しているという彼女。今、抱いている夢は? 「このままプロを続けてレジェンドツアーで優勝すること」。あなたにとってゴルフとは? 「とっても楽しいスポーツ。生涯できるライフスポーツという一面もあり、どんな年齢でどんな体格で、性別もスポーツ歴も問わず、誰でも楽しむことができる。こんな豊かな気持ちになれるスポーツって他にないですよね(笑)」 小学校時代に先生を許せず、登校拒否を繰り返していた少女は、他人も自分も許せる大人に成長し、前を向き続けている。
取材協力/大宮公園(埼玉県)