競輪G2サマーナイトフェスティバルが13日開幕 ダービー王・平原康多はなぜ選考漏れ?
有力選手の選考漏れは平原だけではない。S級1班に在籍し、GI常連で競走得点が高い選手でも、選考期間内に優勝していない選手はこの選考条件をクリアできないからだ。 6月のGI「高松宮記念杯競輪」で準優勝した和田真久留や、7年ぶりにGI決勝に進出した桑原大志もサマーナイトフェスティバルの出場を逃している。
各地区の選手数は?
つぎに各地区の出場選手数を見ていきたい。なお、3日制のため出場選手数は通常のビッグレースより少ない81名である。 ※左から地区、出場選手数 北日本 10 関東 14 南関東 14 中部 7 近畿 11 中国 5 四国 7 九州 13 ※7月2日時点の出場予定選手を集計 層の厚さが目立つのは関東と南関東。両地区の層の厚さはビッグレースのたびに目立っている。GI高松宮記念杯競輪では、最も出場選手数の多かった神奈川県の北井佑季が優勝。地区ごとの選手数は勝ち上がりに大きく関わってくる。
3日制GIIの勝ち上がりって?
唯一の3日制GIIであるサマーナイトフェスティバル。最後に、勝ち上がりについて説明したい。 通常のGレースは一次予選と二次予選が設けられているが、サマーナイトフェスティバルの予選は初日のみ。特別選抜予選が1レース組まれ、ここに出場する9名は着順にかかわらず2日目の準決勝に出場できる。 予選は8レース行われ、確実に準決勝に進めるのは上位2名のみ。さらに予選3着のうち2名が勝ち上がる。9車であること以外はFIの勝ち上がりと近い形だ。 準決勝は3レースで、ここからはほかのGレースと同じく各レースの上位3名が決勝に駒を進める。 今回は松戸競輪での開催で、ビッグレースでは決して多くない短走路。直線が短くカントが浅いのが特徴のバンクで、逃げ有利と言われている。予選からの勝ち上がりが厳しいため、初日からエキサイティングなレースが見られそうだ。
注目はやはり、サマーナイトフェスティバル3連覇中の松浦悠士。今年はケガの影響で苦戦しており、賞金ランキングは未だ19位だ。近況は復調が見え、この大会で4連覇となれば勝負がかかる後半戦の弾みとなるに違いない。 サマーナイトフェスティバルの優勝賞金は1,500万円。同じGIIのウィナーズカップは2,600万円、共同通信社杯競輪は2,700万円であるのでやや見劣りするかもしれないが、GIIIの記念競輪の優勝賞金(4月から520万円)と比較すると3倍近い金額である。 いよいよ2024年も後半戦に突入し、年末のKEIRINグランプリ出場争いはさらに熱を帯びる。ここまでのGIはすべてS級1班の選手が獲っていることを踏まえると、賞金争いは例年以上に熾烈になりそうだ。