能登半島地震“津波が駆け上がった”遡上高約6m…新潟県上越市で 気象庁
最大震度7を観測した能登半島地震で発生した津波で、新潟県上越市では津波が陸地を駆け上がった「遡上高」がおよそ6メートルとなる地点が見つかったことが、気象庁の調査で新たにわかりました。 最大震度7を観測した能登半島地震では、北海道から九州にかけての広い範囲で津波が観測されましたが、地盤隆起などにより観測不能になった影響で、これまでに検潮所で確認されている最大の津波の高さは石川県の輪島港で1.2メートル以上となっています。 このため、気象庁は11日から20日にかけて石川県、富山県、新潟県の3県に職員を派遣し、津波の痕跡などの調査を行いました。 26日に公表された調査結果によりますと、津波が海岸に到達後、陸地を駆け上がった最高地点と平常潮位の差である「遡上高」は、新潟県上越市の船見公園で5.8メートル、石川県七尾市の下佐々波漁港で2.2メートル、富山県射水市海竜新町で1.5メートルなどとなっています。 また、建物などに残された津波の痕跡の高さから平常潮位を引いた差である「痕跡高」は、石川県能登町白丸で4.7メートル、珠洲市の飯田港で4.3メートル、新潟県佐渡市の羽茂港で3.8メートルなどとなっています。 一方、1日の大地震発生後に欠測となった石川県の「輪島港」と「珠洲市長橋」の2つの観測点近くでは、津波による浸水の痕跡は確認されなかったということです。