「ゲーム」と「SF」が、これからの社会を考えるうえで「重要な意味」をもつ理由
仮想通貨を換金
2003年には、Linden Lab社によってリリースされた「Second Life」が世界的に大流行した。このプラットフォームでは、ユーザーが自由にデジタルコンテンツを制作し、カフェを営業したり、自分の特技を活かした教室を開くなどして、社会生活をシミュレーションすることができた。 また、ゲーム内で利用できる仮想通貨は、物理空間における貨幣に換金することができ、Second Lifeで就労することで生計を立てるユーザーも現れたことで、大きな注目を集めた。おそらくこれが、メタバースと呼ぶことができる最初のプラットフォームだと言えるだろう。 以上のように、今日のメタバースの概念は、サイエンスフィクションとゲームという、2つの異なる潮流の交点の上に成立している。当然のことながら、今日において両者は互いに影響を与え合う関係にあるだろう。 * 「「仮想空間でもハラスメント対応」…メタバースには「秩序維持」のための工夫がこんなにある」(12月8日公開)へ続きます。
戸谷 洋志