印財閥アダニ会長、米検察が贈賄や巨額詐欺の疑いで起訴
[ニューヨーク 20日 ロイター] - 世界有数の富豪として知られるインド財閥アダニ・グループのゴータム・アダニ会長が20日、贈賄や巨額詐欺に関与した疑いで米検察当局に起訴された。 検察側の主張では、アダニ会長と傘下の再生可能エネルギー会社アダニ・グリーン・エナジーの経営幹部2人は2020年から今年にかけて、太陽光エネルギー事業契約を獲得するため共謀してインド政府に2億5000万ドル超の賄賂を支払った。 またアダニ・グリーン・エナジーはこの間、虚偽や誤解を招く内容を含む説明資料に基づいたローンや起債を通じて30億ドル強を調達したという。 これらに関連して別の再生可能エネルギー会社の経営幹部2人とカナダの機関投資家の従業員3人も起訴されている。 アダニ・グループとワシントンのインド大使館はコメント要請に回答がなかった。 裁判資料によると、アダニ会長と甥でアダニ・グリーン・エナジー幹部のサガル・アダニ氏に対しては既に逮捕状が発行された。 起訴された8人のうち7人はインド国籍で同国に在住し、残る1人はシンガポールに住んでいる。 今回の起訴に付随する形で米証券取引委員会(SEC)はアダニ会長ら3人に対する民事訴訟を起こした。 米誌フォーブスの世界長者番付でアダニ会長は22位、総資産は698億ドルとなっている。