プロ野球“じつは危機的状況”とにかく打てない問題「退屈な試合でファン離れも」「引退する選手が出る可能性」専門家も衝撃…最悪のシナリオとは
プロ野球が、静かに危機的な局面を迎えている。背景にあるのは、ここ半世紀で最低レベルの“記録的打低”だ。ホームランや得点の激減による、最悪のシナリオとは。「飛ばないボール説」も囁かれるなか、野球のデータに通じたアナリストに具体的な対策を尋ねた。【全2回の2回目】 【レア写真】「えっ…村上って16歳の時キャッチャーだったの!?」ヤンチャそうな中田翔16歳など名選手の球児時代や比較データがハッキリ証明“ビックリの数字”「投手のレベルUP説はない…がわかるデータも」見る 深刻な“投高打低”が続く今季のプロ野球。あの悪名高き“違反球”時代をも下回る、過去半世紀でもっとも低水準な打撃成績の主要因は、いったいどこにあるのか。
衝撃のデータ「打者が打てていない」
株式会社DELTAのアナリスト・宮下博志氏は、データを根拠に「投手のレベルアップ説は考えにくい」「なんらかの理由でボールが飛ばなくなっている可能性が高い」としながらも、“犯人探し”よりも現状を正しく認識し、対策を講じることこそが重要だと語る。 「.600台前半の平均OPS(出塁率+長打率)というのは、プロ野球においては“極端に投手有利な数字”だと思います。得点が入らないゲームばかりでは、多くのファンは退屈を覚えるはずです。ラビットボール時代のような過度に打者有利の環境に調整が入ったように、あまりにも投手有利な現状も改善されるべきだと考えます」 宮下氏が指摘する通り、極端な“投高打低”の具体的な弊害としてまず挙げられるのが、試合を見るファンの楽しみが損なわれることだろう。得点シーンやホームランの減少はその最たる例だといえる。緊張感のある投手戦も、毎試合のように続いていては「動きのない単調な試合」になってしまう。
「点が入らない」野球…人気低下も
試合をフルで観戦すると2時間以上はかかるのが野球というスポーツだ。アメリカにおいて、野球が「遅い」「退屈」という理由で若年層の支持を失ったことは広く知られている。結果的に、MLBは投球間隔に制限を設けるピッチクロックを導入した。 では、そのMLBよりも平均試合時間が長く、しかも得点が入らない現状のプロ野球は、果たしてコンテンツとして魅力的だと言えるだろうか? 数ある娯楽のなかから選ばれるだけのスペクタクルは本当にあるのか? 日本においては観客動員、視聴者数ともにスポーツ界のトップに君臨する野球だが、退屈だというイメージが定着してしまうことで、人気が急落する未来がないとは言い切れない。 「ここ数十年でもっとも得点が入らない環境ですからね。長く野球を見ている方も、最近ファンになった方も、10年後に今のプロ野球を振り返って『あのころは楽しかった』と懐かしむことはあまりないのでは。野球界として危機感を持たなければいけない状況だと思います」
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