【闘病】2年間続いた原因不明の不調は「全身性エリテマトーデス(SLE)」薬の副作用すら知らなかった…
膠原病の一つである全身性エリテマトーデス(SLE)は、比較的若い世代の女性によく見られる疾患です。今回お話を聞いた鈴木さんは、24年前にSLEを発症しましたが、今のようにインターネットが発達しておらず、情報収集もままならない状態で闘病生活を送られていました。そこで、鈴木さんに発症までの経緯や治療方法、自分の病気の理解をすることが闘病生活を送る上で大切である理由について教えていただきました。 ※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2024年2月取材。[この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
「私、死ぬんですか?」病気の発覚と戸惑い
編集部: 最初に不調や違和感があったのはいつですか? 鈴木さん: 24年前のある日の朝、ひじが痒くて無意識に掻きながら目が覚めました。起き上がろうとしたら突然胸が苦しくなり、起き上がった後もずっと胸を抱えて歩いていました。それまで大きな病気や不調を感じることがなかったのでびっくりして、自宅近くの内科病院に行きました。そこでは「尋常性乾癬」と言われ、処方された薬を飲みましたが症状は良くなりませんでした。それから2年、あらゆる病院に行き「胆石」や「リウマチ」など言われましたが、指示通りの治療を続けても回復しませんでした。症状が治らないので仕事も泣く泣く辞め、寝て起きるだけの生活が続きました。 編集部: それから診断に至るまでの経緯を教えてください。 鈴木さん: 2年が経ち、長女が出産をしたのでその1ヶ月健診について行くことになりました。待ち時間に「ちょっと皮膚科で診てもらおうかな」と思い受診したら、その日偶然担当してくださった先生に「ひじの組織を取ってみよう」と言われ、皮膚生検を行うことになりました。そして「2週間後に来院するように」と言われましたが、その1週間後に突然病院から「明日来院してください」と電話がありました。診察で「もしかしたら膠原病かもしれない」と言われていたので、膠原病なんだと覚悟しました。 編集部: 病院ではどんな会話がありましたか? 鈴木さん: 予想通り、病院に行くと医師から「検査の結果、膠原病です」と告知されました。その時、近所の方が膠原病で亡くなったと聞いたことがあったので思わず「私、死ぬんですか?」と聞いてしまいました。ですが、先生から「今は薬で抑えることができるから大丈夫」と言われ、安心しました。 編集部: 症状について詳しく教えてください。 鈴木さん: 膠原病にはたくさんの種類があるのですが、私は「全身性エリテマトーデス(SLE)」という病気でした。本来であれば自分の体を守る働きをしている免疫が、自分の組織を攻撃してしまう病気です。 編集部: どのように治療を進めていくと医師から説明がありましたか? 鈴木さん: 「完治する病気ではないので、ステロイド剤を服用しながら症状を調整していくのが治療の目標です」と言われました。熱が出たら、入院して血液検査などをしながらステロイド剤の調整をするとのことでした。