中国外交官の国外退去「根拠ない」 親台湾のパラグアイを非難
南米で唯一台湾と外交関係を持つパラグアイが5日、台湾との断交を働きかけたとする中国の外交官に国外退去を命じたことを受け、中国外務省の林剣副報道局長は6日の定例記者会見で「国際慣行に著しく違反している」としてパラグアイ側の対応を非難した。 【写真】2023年8月15日にパラグアイの新大統領に就任したペニャ氏(左)と会談する台湾の頼清徳副総統(当時)=2023年8月14日、ペニャ氏のX(旧ツイッター)から 中国の代表団は首都アスンシオンで今月2日から開かれているユネスコ(国連教育科学文化機関)政府間委員会に出席するためパラグアイを訪れていた。4日には中国が申請していた伝統的な祝日「春節」(旧正月)の無形文化遺産への登録が決まった。 地元メディアなどによると、国外退去を命じられた外交官は委員会に出席せず、パラグアイの国会を訪問。国会議員らに、パラグアイが中国と良好な関係を築きたいのであれば、台湾と断交するべきだと主張して回ったという。パラグアイの外務省はこうした行為を「内政干渉」と判断。外交官のビザを取り消し、24時間以内の出国を命じた。
朝日新聞社