【能登半島地震 半年】変わる防災意識…備えのポイントは“3日間” 日頃の「ちょっとした備えへの意識」が重要
【食料】最低3日~1週間分 ローリングストックも
災害発生から1週間は店頭などで手に入らないことが想定されるため、最低3日~1週間分を備蓄しておくことが大切。 いまは防災食も充実しているが、普段から3日分以上の食料を蓄えておき、使った分を足す「ローリングストック」も備え方の一つだ。 また、カセットコンロを用意しておくと、ライフラインが止まっても温かいご飯を食べることができる。 赤塚マネージャーは「家族で暮らしている家庭では、最低でも3日間くらいの食料は、家のキッチンなどにある物を何らか組み合わせてできてしまうことが多いと言われている。そのため、そこまで一生懸命に、改めて全部買い揃える必要はもしかしたらないのではと思っている」と話す。
避難所生活を想定した準備も
長引く避難所生活では体をあまり動かせないほか、いつもと違う環境で体に負担がかかることも想定される。 血行不良により引き起こるエコノミークラス症候群の予防には、弾性ストッキングが役立つ。また、普段使っている薬を準備しておくなど自分の体調に合わせた備えも大切だ。 ウエットティッシュは、水がなくても食器や手洗いをする代わりになる。また最近は、少量の水で最低限の衣服を洗うことができる洗濯キットも販売されている。 「すべての防災グッズに言えることだが、“災害が起こったときに備える”という物は、実はそれほど種類が多くない。普段使いをする中で、“もしも災害が起こったときに役に立つ”みたいな物も、最近はすごく増えてきている」
赤ちゃんを守るための備えは?
小さな子どもを持つ家庭は、子どものことも考えた備えが必要となる。特に、人の助けが欠かせない乳児については、一層の配慮が求められる。 大人の水・食料と同様に、最低3日分の備蓄が必要。おしりふきは全身を拭いたり、ウエットティッシュとしても使えるため便利だ。 避難する際に便利なのが「抱っこひも」で、両手が使えることもメリットの一つ。ベビーカーでの避難は道が通れなかったり、粉じんを吸ったりする恐れがあるため、注意が必要となる。 母子手帳や保険証も普段から持ち歩くようにし、避難用のバッグにはコピーを入れておくと安心だ。 内閣府では「あかちゃんとママを守る防災ノート」という、赤ちゃんとお母さんの防災についてまとめたパンフレットをネット上で公開している。 この中では、普段の備えとして次のようなことも大切だとしている。 ▼ハザードマップで避難所や災害時の拠点病院などを確認しておくこと ▼周囲の支援が必要な場合もあるので、顔見知りを増やすためにも日頃から地域の防災訓練やイベントに参加すること 赤塚マネージャーはさらに「一番は子どもの年代に合わせて、乳幼児であれば紙おむつやベビーフードなどを備蓄する。これは大人だけの家庭では用意がないもの。それをもう少し災害の時に備えて、普段から準備しておくことで補えるのではないかと思う」と話す。